第三話 巫女その十四
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「そうなるよ」
「そうですか、それじゃあ」
「我々はお昼に彼女を見た」
大物議員はわざと時間をずらして発言した。
「そうだったね」
「はい、そうでした」
「お昼でした」
二人共こう答えた。
「極めて真面目な娘でした」
「しかも礼儀正しい」
「そうだよ、夜に高校生がいる筈がないんだ」
この国会議事堂にはというのだ。
「そうだね」
「その通りです」
「まさに」
「そういうことでね、では仕事に戻ろう」
大物議員は他のいぶかしむ議員や警備員達にも口裏を合わせる様に話した、そうして嵐のことは隠した。
そして庚はというと。
遊人それに颯姫と紅茶を飲みつつ話した。
「三人目を呼びましょう」
「どなたでしょうか」
「ええ、塔城家といえばわかるかしら」
「あの薬物の大手を経営している」
「他にも科学的な分野で大きな力を持つね」
「あのグループの経営家ですね」
「あの家の人よ」
こう遊人に話した。
「三人目の地の龍はね」
「そうですか、ではです」
遊人は笑顔で述べた。
「僕が迎えに行きます」
「いえ、今回も私が行くわ」
庚はその遊人に紅茶を飲みつつ笑顔で述べた。
「そうさせてもらうわ」
「そうなのですか」
「貴方は最近忙しいわね」
遊人に顔を向けて述べた。
「表の方の」
「おや、ご存知でしたか」
「知っているわ、最近来る時間が遅いから」
「それはどうも。ですがもうすぐ終わりますので」
「それでもいいわ。どちらにしてもあちらには用事があるから」
それでと言うのだった。
「私がね」
「行かれますか」
「そうしてくるわ、それで留守はね」
「任せて」
颯姫が答えた。
「そちらは」
「ええ、若しもね」
「天の龍が来ても」
「貴女がいてくれたら」
「守りは大丈夫ね」
「貴女がビーストを使ってくれたら」
それならというのだ。
「もうね」
「充分ね」
「ええ、だからね」
「三人目については」
「私が行くわ、そしてね」
そのうえでと言うのだった。
「迎えて」
「働いてもらうのね」
「そろそろ欲しいものもあるし」
庚はこうも言った。
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