第一章
[2]次話
テントにはコツがある
会社のオリエンテーションでキャンプをすることになった、それで新入社員の高橋快彦は他の社員達と共に色々な作業をしていた。責任者の部長の考えで社員全員で協力してあらゆる作業を行っている。
それで快彦も頑張っている、大学を卒業したばかりできりっとした二重の目で眉は細く長い。長方形の顔で黒髪は短く引き締まった口と顎で耳は大きい。背は一八〇近くあり筋肉質で引き締まった身体つきである。
その彼がだ、先輩に言われた。
「高橋、今度はテント組み立てような」
「テントですか」
「そうしような、日帰りでもな」
そうしたオリエンテーションだがというのだ。
「けれどな」
「荷物とか入れるんですか」
「そのまま出すよりいいだろ」
テントに入れる方がというのだ。
「直射日光避けられるしな」
「それで、ですね」
「今から組み立てような」
「わかりました」
快彦も頷いてだった。
そのうえで先輩と一緒にテントを組み立てにかかったが。
マニュアルを見てもだ、彼は言った。
「わかりにくいですね」
「そうだよな」
先輩もマニュアルを見ているが首を傾げさせた。
「どうもな」
「そうですよね」
「何をどうすればいいか」
それこそというのだ。
「全くな」
「わからないですね」
「ああ」
どうにもという返事だった。
「これは」
「そうですね」
「こんなに難しいものか」
先輩はこうも言った。
「テントを立てるのは」
「そうなんですかね」
「いや、全くな」
「わからないね」
「ああ、テントか」
ここで部長が来た、ロマンスグレーの髪に眼鏡の穏やかそうな外見の初老の男性である。背は中背だ。
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