爆発の美学
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
細工となった。
「な、何でありんす!? この変なのは!?」
「変なのはねえだろ……やっぱりバカは芸術ってものを分かってねえなあ……」
金髪の男は、両手を組んだ。
人差し指だけを立てた、真っ先に忍者の印が連想されるそれ。
そして。
「芸術は……爆発だ!」
上空の金髪の男が叫ぶ。
すると、ブラウニーの体に張り付いた蜘蛛の粘土たちは爆発。
「ぎゃああああああああああああ!」
ブラウニーが悲鳴を上げながら、地面を転がる。
「な、何!?」
「何が起こったんだ!?」
可奈美とウィザードは、ともに戸惑いを浮かべた。
だが、起き上がったブラウニーは、その敵意を金髪の男へ向ける。
「いきなり何をするでありんす! もう謝ったって許さないでありんす!」
「へえ、化け物は良く吠えるねえ……だが、アレ程度での爆発なんて、オイラは認められない。うん!」
「どこにキレているんだアイツ……」
可奈美はそう呆れるが、更に金髪の男の攻撃は続く。
続いて彼が投げた粘土。それは、小型の鳥となり、素早くブラウニーに被弾していく。
「ぐっ……でも……!」
だが、ブラウニーがただやられているだけのはずがない。
槍で突き返し、それは見事に金髪の男が乗り物としている鳥の右翼に命中。貫通させた、
落下し、爆発する鳥。
だが、すでに乗っていた鳥を乗り捨てていた。
上空で体を回転させながら、彼は腕を組んだ。
すると、予め投げられていた、中型の鳥が命を吹き込まれる。
さらに、複数の粘土細工が鳥へその姿を変え、弾道ミサイルのようにブラウニーに炸裂。
「これ以上は……許さないでありんす!」
怒りに顔を赤くしたブラウニーの槍から、白い雷光が放たれる。
それは、金髪の男の胸を的確に貫く。間違いなく、急所を貫かれている。
「あっ!」
ウィザードが声を上げる。
ブラウニーは、すぐ槍を抜き。
「全く。ムカつくもんだから、絶望どころか、つい殺してしまったでありんす」
鳥から落下し、音を立てた金髪の男。
駆け寄った可奈美が、金髪の男の肩を掴む。
「これは……粘土……?」
「何!?」
可奈美の言葉に、ブラウニーは驚愕を露わにする。
「変わり身は、忍者の基本ってな。うん」
それは、頭上から。
また別の巨大な鳥の背に乗る、金髪の男。彼は、今度は大量の粘土を投げつけてきた。
「ひ、ひいいいいっ!」
「オイラの芸術から、逃げられると思っているのか? うん」
逃げ出そうとするブラウニーへ、金髪の男は追撃を仕掛けてくる。
逃げるファントム、その背中へ容赦なく突
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ