爆発の美学
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々にグールを薙ぎ倒していく。
手首で千鳥を回転させながら、グールたちを切り裂いていく。
だが。
「先に、お前を絶望させてやるでありんす!」
ブラウニーは、槍で可奈美を先に狙うことにしたようだ。
可奈美は千鳥で槍を弾き、距離を置く。
「可奈美ちゃん! こっちに!」
「うん!」
ウィザードは剣術で複数のグールたちを斬り倒しながら、可奈美の援護に入る。
「ハルトさん!」
ウィザードはソードガンでブラウニーの槍を弾く。そのまま、剣道のような姿勢をしながら、ブラウニーとの距離を保つ。
「えっと、たしかこうやるんだよね?」
ウィザードは恐る恐るウィザーソードガンの手のオブジェを開く。
『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
「これは変身に使うやつそのまま使えるから便利だよね」
ウィザードは、そのままルビーの指輪をソードガンに読み込ませる。
『フレイム シューティングストライク』
並みのファントムであればあっさりと倒せる威力のスラッシュストライク。
だが、危機回避を選んだブラウニーは、その場を飛び退く。
そのまま空間を切り裂いた赤い斬撃は、奥で固まっていたグールたちを爆発させた。
「避けられた……!」
「いい爆発でありんす! でも、そんな破壊ぐらい、こっちだって出来るでありんすよ!」
「爆発だと……?」
その時。
木陰より、金髪の男が顔を覗かせる。
「あの人……!」
「逃げてなかったの……!?」
可奈美とウィザードは、ともに驚愕する。
金髪の男は、長い前髪を抑えながら、笑みを浮かべる。
「だせえなあ。それ程度の爆発」
「危ないですよ! 逃げてください!」
ウィザードが叫ぶ。
金髪の男はウィザードの言葉を無視しながら、その左目で強くブラウニーを睨む。
「化け物。お前、面白いことを言ったな? 爆発だぁ?」
「何でありんすか? お前は。絶望したいなら、順番待ちでありんすよ?」
「本物の爆発ってものを教えてやるよ」
金髪の男は腰のポーチから何かを取り出し、地面に投げつける。
すると、その地点から白い煙が立ち込めていく。
煙から現れたのは、白い鳥。
金髪の男は、その背中に飛び乗り、同時に鳥は羽ばたきだす。
「どうだい? この芸術的造形は?」
彼を乗せた鳥は、そのままブラウニーの頭上へ飛翔。
「まずは小手調べだ。うん!」
鳥が通過した上空。そこには、白い点が三つ残されていた。
自由落下により、徐々にブラウニーのもとへ落ちていくそれ。一度、白い煙に包まれ、それは、三匹の蜘蛛の粘土
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