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星河の覇皇
第八十三部第一章 防衛ライン到達その三十一

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「そして食事もだ」
「よかったのですね」
「サハラではない様な上等の羊肉を塊でだ」
 そう言っていい単位でというのだ。
「平気で買ってだ」
「そうしてでしたか」
「食べていた」
「そうした国ですか」
「当然テレビ等も違う」
 こうしたものもというのだ。
「我々の世界ではないまでに見事な機能が幾つも備わっているテレビもあれば」
「他にもですか」
「多くの優れたものがある」
「スラム街にすら」
「そうした社会だからな」
「サハラはですか」
「何かを得る為に攻めるなぞ」
 それこそというのだ。
「有り得ない」
「だから連合は、ですか」
「サハラに侵略してくる可能性はな」
「最も低いですか」
「そうだ、だがな」
「マウリアは」
「ジャバル副主席は危険だ」
 彼はというのだ。
「やがてマウリアの国家主席になるだろうが」
「サハラにですか」
「侵略してだ」
 そーのうえでというのだ。
「多くのものを得る」
「そう考えることもですね」
「有り得る、野心家であり」
「目的も持っている」
「マウリアの発展とな」
 それに加えてというのだ。
「アウトカースト層の社会進出だ」
「特に後者ですね」
「後者の為にはな」
 まさにというのだ。
「サハラに侵攻してだ」
「そのうえで」
「利益を得ようとするかも知れない」
「だからですか」
「サハラ南部はマウリアの未開拓地域と接しているが」
「一応マウリアの領土になっている」
「そこと接しているが国境は曖昧でだ」
 それでというのだ。
「南部は資源が多い」
「レアメタルも含めて」
「そこを狙ってだ」
 そしてというのだ。
「攻めて来るかも知れない」
「そうですか」
「だからだ」
「マウリアについては」
「危険かも知れない、統一すればな」
 その時のことをだ、アッディーンは話した。
「マウリアに対する必要がある」
「もっと言えばジャバル副主席ですね」
 バヤズィトが言ってきた。
「やはり」
「そうだ、これまでのマウリアの政治家達とは違う」
「アウトカースト層出身者であり」
「極めて有能でだ」
「野心家でありですね」
「執念もある」
「その執念が問題ですね」
「持たざる者、虐げられた者の執念だ」
 それがあるというのだ、ジャバルには。
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