やっぱり僕は歌が好き 第十九楽章「この場にある物」
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グランバニア国王陛下のお姿が!
「はいぃ! 失礼かとは思いましたが、遅刻するよりか良いと思いまして……何でしたら、時間まで外で待ちますが?」
如何やら陛下が(プーサン社長ではなく)が事前に呼んでいた様だ。
いや……今日ブラパンが現れるか判らなかったのだし、直接呼んだのはクズ宰相か?
小者のクセに優秀だから腹が立つ。
「良いよ、もう準備は出来てるから。とは言えゴメンね散らかってて。先刻前の持ち主から引き継いだばっかりだからさぁ」
「いえいえ、お気になさらず。宰相閣下からは聞いております。かの極悪なるギャング団ブラッディー・パンサーを追い出したとか。流石は陛下でございます」
「そうなんだよね。アイツらから巻き上げた金を仕舞っておく新しい金庫と、この建物の新しい鍵……特に急務なのは表口と裏口の取り替えをしたくてね。今日中にお願いするよ。支払いは現金で……無理を言ってるから、多少は吹っ掛けても良いよ。普段だったら泣かすけどね」
凄いわね……この状況まで予測して動いてたのね。
「ありがとうございます。お値段については後程ということで……お見受けした状況では、あの壁に嵌まる大きさの金庫をご所望かと?」
「うん、そうなんだ。先刻までは、こっちの金庫が入ってたんだよね。そして絵画で隠してあった。同じようにしたいんだ」
机の上の金庫と壁と絵画を順番に指さして、それに合う新しい金庫を要求。
それを聞いて業者(社名:グランセキュリティー)は木箱の一つから金庫を出して、サクサクと設置していく。
流石プロである。
金庫設置と並行して、表口と裏口の錠前変更も終わらせる。
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アッという間に金庫と錠前の変更を完了した業者は、後日行うつもりの内装変更に関連した新しいセキュリティーの見積もりを出して、今日の分の料金100000Gを受け取って帰って行った。
正直相場が判らないから、高いのか安いのかも判らない。
一段落が付き、時計を見ると既に午後2時を過ぎていた!
昼食がまだだった事を思いだした陛下は、
「一緒に肉ジャガ定食を食べに行かない? 天ぷら定食でも良いよ」
と以前連れて行って頂いた、ニック・ジャガーさんのお店に誘ってくれた。
勿論二つ返事で行く事を伝える。
陛下は確かめる様に新しい金庫に受け取ったばかりの鍵を使って解錠すると、凡そ20万Gの札束を、可愛らしいベビー・パンサーの刺繍が入った巾着袋に入れると、私の腕を取り外へと歩き出す。
今日は最高の日だ?
追記:
なお、ブラパンの金庫の中には現金が380万G入っていた。
更に高そうな貴金属も……
合計すると500万Gは超えていたと思
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