第五十二話 体力があるのでその十六
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「この場合の悪魔は」
「邪悪で卑劣って意味でね」
「悪魔ね」
「私そう思ったわ」
「そうね、もうそうなるわね」
理虹もそれはと頷いた。
「この場合は」
「そうよね」
「吐き気を催す邪悪とか」
「そんな域でしょ、そんな酷いこともあったのね」
「日本でね」
「夜道歩いて拉致されて」
実加はこちらに話を戻して述べた。
「それで拉致してないって言われてね」
「あっても言った人責任取らないと」
「最悪ね」
「若し帰って来られてもね」
日本にというのだ。
「そうでしょ」
「本当にそうね」
「その最悪なことがね」
まさにというのだ。
「昔は有り得たかもね」
「大阪でも」
「鶴橋に実際に関わってる人いたしね」
「怖いわね」
同じ大阪市にいることを再認識してだ、実加は思った。
「本当に」
「でしょ?だからね」
「夜道は気をつけることね」
「今もね」
「襲われたりして」
「お金も取られる危険があって」
「拉致されることもなのね」
これもというのだ。
「普通の場合は誘拐だけれど」
「誘拐も嫌でしょ」
「ええ」
姉にその通りだと答えた。
「それもね」
「そう思うならよ」
それならばとだ、姉はまた言った。
「気をつけてね」
「そうするわね」
「それじゃあね」
「あとスタンガンとか警棒とかも」
こうしたものもというのだ。
「用心の為にね」
「持っていくといいうの」
「いざって時は逃げることだけれど」
それでもというのだ。
「自分の身を守るのは自分でしょ」
「最後の最後はね」
「若し逃げられないかね」
「逃げきれないなら」
「もうそういうので守るしかないから」
自分の身をというのだ。
「だからね」
「そうした時の為に」
「そうしたものもね」
「持っておくことなの」
「私だって防犯ブザー持ってるし」
理虹は自分のことを話した。
「だからね」
「それでなのね」
「あんたもね」
こう妹に言った。
「そうしたものをよ」
「持つことね」
「そうしたらいいわ」
「じゃあお母さんに話してみるわね」
「ええ、そうしてね」
こう話してだった。
実加は実際に母にすぐに話してそれならと頷いた母に次の日店で買った防犯ブザーを貰った、そうして夜道には気をつける様になった。姉の言葉はしっかりと届いていた。
第五十二話 完
2022・9・1
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