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ハッピークローバー
第五十二話 体力があるのでその五

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「そうみたいよ」
「そうなの」
「うちの学校の寮は何処でも高等部以上何故かお酒大量に置いてあって」
「飲めるのね」
「全部の寮がそうみたいなの」
「お酒そんなにあるの」
「学園経営してる八条グループってお酒にも力入れてるから」
 それでというのだ。
「八条町も大社あってあそこにもお供えされるけれど」
「両方の余りとかが来るの」
「八条グループお酒世界的にやってるから」
 日本だけでなくだ。
「もう世界中から余りのお酒が来て」
「どの寮にもお酒あるの」
「高校と大学のはね、種類にこだわらなかったら」
 酒のというのだ。
「いつもかなり飲めるわよ」
「お酒好きな人には有り難いことね」
「そうよね、ただ蒸留酒も多くて」
「蒸留酒?」
「ウイスキーとかブランデーのことよ」
 理虹は蒸留酒と聞いて首を傾げさせた妹に答えた。
「強いのよ」
「日本酒よりも」
「そう、ワインやビールよりもね」
「強いのね」
「三十五度とかなのよ」
 アルコール度の話もした。
「日本酒は十三度とか十五度よ、ワインも」
「それで三十五度とかなの」
「だからその分強くて」
 それでというのだ。
「少しの量でかなり酔うのよ」
「ウイスキーとかは」
「私は苦手だけれどね」
「そうしたお酒は」
「どうもね」
 苦手という顔で話した。
「駄目なのよ」
「強いお酒は」
「ちょっと飲んだら焼ける位になるの」
「焼けるって何処が?」
「胃がねえ、かあってくるのよ」
 その感触も話した。
「火みたいに」
「強いお酒飲むとそうなるの」
「そう、それが苦手で」
「強いお酒飲まないの」
「かな恵は平気みたいだけれど」
 彼女はというのだ。
「あの娘強いから」
「かな恵さんお酒強いの」
「強いわよ、ただ一定量飲むと」
 かな恵のこのことも話した。
「ぐでんぐでんになるの」
「そうなるの」
「だからその時は成海っちが来てね」
「介抱するのね」
「そうなの、成海っち小柄な方だけれど」
 それでもとだ、彼についてはこう話した。
「力あるから」
「ラグビーしてるのよね、あの人今」
「そう、それでね」
 その為にというのだ。
「力あってね」
「かな恵さんの介抱もなのね」
「おぶる位はね」
「出来るのね」
「そうなのよ、ただ何か最近背伸びてきたはね」
「そうなの」
「気のせいかね」
 このことも言うのだった。
「そうなってきた?」
「成長期だから?」
「男の子って中学から伸びて」
 成長期に入ってというのだ。
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