ちょっと踏み込んでみました
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「本当かねぇ? まぁ、前衛はアスナとリズの二人でスイッチ、シリカは二人の後ろからHP管理、その後ろにサチと俺だ。
アスナとリズはHPが減ったら俺のポジションと交代、回復しながらサチと協力して周囲を警戒してくれ」
「あの、私は前に出なくて良いんですか?」
「サチは弱った敵に攻撃してくれ、麻痺させられたら儲け物ぐらいの対応で良いよ」
「でも…………いつもは私がモンスターを麻痺させて、それからみんなで攻撃してるから…………」
――――槍のみのサチを前に立たせてるのか、それも弱らせた所を麻痺じゃなくて、麻痺させてから攻撃ねぇ。
ん? 急にサチがガクガクと震え始めた?
「出しちゃいけないモノが出てますよ?」
「――――おぉ、すまんすまん――サチ、このパーティーでは安全第一だ、スイッチの時だけザックリ刺しとけ」
「…………でも」
「サチ、先ずは俺の言うとおりにやって見て、そこから配置を変えよう、
狩場も変わるし敵の行動パターンも変わってる、だから最初は後ろからどんな役割があるか見て欲しいんだ」
「無理なんかしなくて良いのよ? こいつが欲しがってるレアドロップを探す為に第十四層の敵を狩るんだから」
「今サチが着けてる装備なら楽勝だし、もっと気楽に行こうぜ、俺達は命を預け合う仲間なんだからな」
「――――はい」
やっと緊張が解けて微笑んだサチの頭に軽く左手を置いた――――がんばろうな。
「…………あの、ちょっと恥ずかしいです、私、もう高校生で…………えと」
「あぁ、サチさん泣かせてます!!」
――――――――何が引き金だったのだろうか? サチがポロポロと涙を流していた。
「ちょっと、大丈夫!? あんた、何やったのよ!?」
「悪い、どこか痛かったか!? ――――いや、圏内でそんなBADステータスは発生しない筈!?」
「大丈夫です、ごめんなさい、急に泣いたりして――――目に埃が入っただけですから」
だから、圏内でそんなBADステータスは発生しないっての。
暫くサチ以外の女性陣から疑いの眼差しで見られたが、サチが何とか纏め上げて狩りに出発。
第十四層のモンスターが俺達のパーティーに敵う筈も無く、装備を変えたサチも問題なくレベルが上がった。
日が暮れた所で狩りを終えて、第十一層タフトへ戻ると月夜の黒猫団メンバーがサチの帰りを出迎えていた。
「サチ!? その装備はもしかして!?」
「…………あはは、貰っちゃった」
「うおーッ!? また借金か!? ギルドホームが、マイホームが遠のくぅ!?」
「前にも言ったが金など要らないと言ってあるだろう――――気にせずギルドホームを買うと良い」
「そう言う訳にも行かないんですよ、今回のサチ
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