黒猫を拾いました
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」
「あたしは年上の人に対する礼儀と感謝と尊敬を込めてこの話し方なんです」
「――――それを敬語と言うのだがな?」
「もう、あたしの事より今はサチさんの話です!」
「…………あの、私はこれでも楽に話してるつもりなんだけど…………硬い、かな?」
「そんな事無いよ、楽な話し方で良いから、その方がわたし達も嬉しいし、気にしないで?」
「こいつは居ない物として扱っても、あたし達は全然構わないから」
あの日以来、俺の扱いがかなり雑なのだが…………まぁ、今更仕方ないか。
帰り道は女子四人で話しに花が咲き、PTを解散する時に全員でサチとフレンド登録を済ませた。
街に戻ると転移門広場に一つのグループが待っていた――――サチのギルドメンバー、月夜の黒猫団だ。
「おーい、サチー!!」
「うわ、本当に閃光のアスナさんだ」
「すげー」
「サチ、皆さんに迷惑掛けなかったか?」
上からシーフスタイルで短剣使いダッカー、メイス使いで月夜の黒猫団唯一の前衛テツオ、もう一人の槍使いササマル。
そして最後はギルド団長の棍使いのケイタ、コイツ等には言いたい事が山ほど有るが、今はその時じゃない。
「なによ、何時も迷惑掛けてるみたいに言わないでよ」
「サチさん大活躍でしたよ、今日で三つもレベルが上がったんです」
「三つ!? マジで!?」
「おいおい、サチが俺達の中で最強になっちまったぞ!? どーするリーダー?」
「どうもしないよ――――サチの装備が変わってるみたいですけど?」
「私が提供したのです。アスナ様のパーティーに入られるのならば、せめてこれくらいの装備はしていただかないと」
急に俺の喋り方が変わった事でサチがビックリしてるが、目配りをすると頷いてくれた。
「…………ありがとうございます、あの、これって全部でいくらくらいですか?」
「全てはアスナ様の為――――金など不要、君達もその様な装備では心許無いだろう、持って行くと良い」
メニューから低レベルでも装備できそうな武器防具を選んで、ギルドメンバーに得意武器を聞きながら渡していく。
「……あの、流石に貰い過ぎだと思うんですけど、こんなに頂く訳には…………」
「既に最前線では使えない装備ばかりだ、アスナ様のご友人となったのだ、生き残って貰わねばこちらが困る」
「いや、しかしですね…………」
「ごめんなさい、今回は貰ってくれるかしら? …………この人には後でキツク言って置くから」
俺の意図を察したのかアスナが助け舟を出した。
「え、あの、アスナさんが言うんでしたら、ありがたく」
「おー、やったッ!! やりぃ!! こんな強力な装備貰えるなんてラッキー!」
「騒ぐなよ、…………せめ
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