第五十一話 暴力の代償その十
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「だからね」
「そうした人かどうかは」
「一緒にお酒を飲んで」
そうしてというのだ。
「見極めることよ」
「飲むと暴力振るうのね」
「飲むとその人の地が出るでしょ」
「ええ、私もよく飲むけれど」
「あんたは変わらないわね」
「ありのままね」
「明るくなるけれど」
飲むと、というのだ。
「そのままよ」
「別に暴力振るったりしないのね」
「ええ、かな恵ちゃん達もね」
「かな恵って飲むと止まらないのよね」
「あの娘は飲んべよね」
「それでちょっと子供になるわね」
かな恵の場合はというのだ。
「一華は少し説教臭くなるかしら」
「あの娘はそうなのね」
「富美子は心配性な風になって理虹は大丈夫大丈夫で」
「そう言うのね」
「皆かなり飲むと」
そうなると、というのだ。
「地が出るって言うのなら」
「あんた達五人はそうなのね」
「そんな風よ、ただね」
「ただ?」
「かな恵の飲む量凄いのよね」
留奈はかな恵についてどうかという顔で述べた、そうして自分の太刀魚を食べてからご飯を食べておかわりをしてだった。
そうしてだ、あらためて言った。
「ストロングの五〇〇三本ね」
「それは多くない?」
「もう普通に空けるのよ」
「飲んべと思っていたけれど」
「かなり好きなの、色々なお酒飲むしね」
「あの娘があんた達の中で一番お酒好きなのね」
「かなりね」
実際にとだ、留奈は母に答えた。
「実際好きって言ってるし」
「そうなのね」
「それで時々ふらふらになって」
かな恵のこのことも話した。
「成海っちに迎えに来てもらったりしてるわ」
「あの子は子供の頃からそうね」
「かな恵に何かあったら」
その時はというのだ。
「絶対に来てね」
「かな恵ちゃん助けてるわね」
「そうなのよ」
「かな恵ちゃんいい彼氏さんいるわね」
母は微笑んで話した。
「よかったわね」
「そう思うわ。成海っち暴力も振るわないし」
「あの子はそんな子じゃないわよ」
「ええ、だからね」
それでとだ、留奈も応えて話した。
「私も思うわ」
「かな恵ちゃんいい彼氏さんいるわね」
「成海っちはかな恵が一緒でよかったって言ってるけれど」
「相思相愛ね」
「そうなのよ」
「それが一番いいのよ」
笑顔でだ、母は答えた。
「一番幸せよ」
「付き合うなら」
「片方が遊びとかね」
「そうしたこともあるわね」
「けれどね」
それでもというのだ。
「相思相愛ならね」
「一番いいわね」
「本当にかな恵ちゃんいい彼氏さんいて」
母はまたこう言った。
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