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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第9話 不吉な事件
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零治達は!?」
「まだ姿が見えない!!」

最後に出てきたフェリアに聞くが、返ってきた答えは最悪な回答だった。

「桐谷………」

そう俺の名前を呼びながら頭を胸に当ててきた。
俺を見上げる顔は不安で目頭に涙を貯めている。

「大丈夫だ、零治には転移もあるし問題無い………それよりライは?」
「ライなら………」

そう言って指を指した先にはその場にうずくまっているライがいた。

「ライ………」
「ライが不良達を気絶させたでしょ?それが逆に死なせる事になっちゃって………」
「あんな状況になるなんて誰も分かるわけ無いんだ、ライは悪くない………」
「私もそう思うけど………」

そんな話をしていた直ぐ後だった。

「爆発………」
「何て威力だ………」

その後、直ぐに爆発が巻き起こり、工場全てを飲み込んだ。
あまりの威力に結界も破壊され、実際の工場跡も吹き飛んだ。

「レイーーーーーー!!!夜美ーーーーーー!!」

ライが大きく叫ぶが返事が無い………

「レイ………夜美………」

涙声になりながら名前を呼ぶライ。
そんなライに声を掛ける言葉が見つからない。

「ライ………」

フェリアがゆっくり近づき、声をかけようとしたその時………

「何泣いているんだよライ?」

そんな零治の声が聞こえたのだ。












「そうか、上か!!」

夜美がそう叫ぶ。
そう。この工場、中は結構広いのだが2階建てでは無く、高い天井があるだけなのだ。
その天井を破壊して外に出れば間に合う。

『マスター、音がかなり早まってきました!!』
「ラグナル、アーベント!!」
『はい!!』
「フルドライブ!!」

アーベントになった後、直ぐにフルドライブを発動、赤いラインが青くなる。

「夜美、抱きつけ!!」
「ああ!!」

直ぐに夜美を抱きつかせ、バルチザンブラスターを背中の背中のホルスターに収め、片腕で夜美を離れない様にしっかり固定した。

「まて………俺も………」
「悪いが、お前を持ち上げて抜け出せる余裕は無い」
「ふざけるな………置き去りにするつもりかよ………」
「自業自得だ、来世ではこんな事すんなよ」
「待て………この人殺し!!」
「………まああながち間違いじゃないがな」
「お、おい!!ま、待てって………!!わ、悪かった、だから助け………」

俺は最後まで話を聞かず、その場から上に向かって飛んだ。

「ぐううっ………」

超高速で上へと飛んでいく。
それと同時に下から大きな爆発音が聞こえ、爆風が迫ってくる。

『マスター!!』
「インパクトステーク!!」

天井にステークを突き刺し、粉砕する。

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