人の着替えの場所なんて分かるわけない
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してその時。
可奈美の動体視力が、可奈美にその情報を与えてしまったのだろう。
「手に……口……」
「……! お前……!」
男は、可奈美の異常に気付いたようだった。一瞬動きを止めた彼は……
「さあ! 死の恐怖におびえて絶望するでありんす!」
「ハルトさん!」
ハルトが、可奈美の襟首をつかんで引き寄せる。
同時に、金髪の男もその場を飛び退いた。
すると、その場を灰色の槍が貫く。
無数のグールたちが、その場に破壊と絶望を振りまいていたのだ。
そしてその中心は。
「「ブラウニー!」」
可奈美とハルトが同時に叫ぶ。
「ん? お、お前らは……!」
ハルトと可奈美の体と精神を入れ替えた元凶は、二人を見定めると、頭を掻いた。
「まさか、またお前らに会うなんて……ついてないでありんす」
「今度こそ倒させてもらうよ! おかげで私の色んなものが失われているんだからね!」
ハルトはそう言って、腰へ手を伸ばす。
「っとと、そうだ。今は私、ハルトさんだった」
一度は抜刀の動作をするものの、ハルトはすぐに改めて腰のホルスターへ手を伸ばした。
それを、木陰に潜んだ金髪の男はじっと見つめていた。
「えっと、これがベルトの指輪で……」
『ドライバーオン プリーズ』
ハルトが恐る恐るベルトに指輪を翳した。
すると、腰のベルトが反応し、その本当の姿である銀のベルト、ウィザードライバーが出現れる。
「おおっ! で、このあとは変身用指輪でいいんだよね!」
「そうだよ。どれを使ってもいいけど、様子見の時はフレイムを使うことが多いかな」
「よっし! えっと、ベルトはこれで……」
ハルトは確認しながら、ウィザードライバーのハンドオーサーを押す。
すると、バックルの向きが反転し、中心から光が灯されていく。魔法詠唱を短縮させたそれは。
『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
「おおっ! 来た来た来た来たあああああ! これだよこれ! シャバドゥビダッチヘンシーン!」
『シャバドゥビダッチヘンシーン』
「シャバドゥビダッチヘンシーン!」
「歌わなくて早く変身して」
「ええ、勿体ないなあ」
ハルトは声を上げながら、指輪のカバーを被せ。
「変身!」
『フレイム プリーズ』
ハルトがベルトにルビーの指輪を翳すと、赤い炎の魔法陣が出現する。
「おお、来た来た来たああああ! ヒー! ヒー!」
『ヒー ヒー』
「ヒーヒーヒー!」
『ヒーヒーヒー』
「副音声
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