§11 ヴォバン戦、あとしまつ
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「……謹んでご辞退させていただきます」
「恵那さん、マスターは肉体強化かけなきゃ100メートル20秒近いんですよ? 登山なんかさせたらぶっ倒れますって」
情けなさ過ぎる事情に恵那も苦笑いを隠せない。自分が苦戦したような敵をダース単位で秒殺した相手の身体能力が論外な程低レベルだったのだから無理もないだろう。
「じゃあ夏休みは恵那も居ないのか。はてさて、本格的にどーしようかねぇ……」
夏なのに引きこもっているのは青春をドブに捨てているようでもったいない。
「夏だし反町達とバカな事するかな」
「脈絡全然ありませんしソレいつもと同じじゃないですか」
「……」
間接的に言われると堪える。いつもバカじゃないですか、と言われたほうがまだマシな気がしてしまうのは気のせいではないだろう。
「夏休みに勉強してみる?」
「マスターが勉強を続けられるとは思えませんね。三日坊主で終わります」
「……」
「つまるところ、夏休みに期待するだけ無駄ですよ。私はマスターは言葉だけで行動しないってことも計画立案能力皆無であることもわかってますし」
「……」
黎斗は無言で空を仰ぐ。絶対に何か一味違うことをしてやる、そう心に決めた、夏のある夜のことだった。
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