第75話 平原での戦い
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エステルが抗議しようとしたが正論を言われて黙ってしまった。
「まあまあエステル君、アガット君は君が心配だからああいう言い方をしたんだよ。アガット君は後輩に優しいね」
「はぁ?そんな訳ねぇだろう?そもそも俺はてめぇの事も怪しんでいるって事を忘れんなよ」
「そんな硬い事言わないで仲良くしようよ。僕が想いを込めて歌うから聞いてほしい……とっておきの歌をね!」
「止めろ!こんな道端で歌おうとすんな!」
そこにオリビエさんがフォローを入れた。それを見ていた俺とエステルはつられて笑ってしまった。
「あはは、まあアガットさんの言う事は正論だよ。彼の信頼を得るためにもしっかりと仕事をしないとな」
「そうね、リィン君に負けないようにあたしも頑張らないとね!」
俺達は新たに気合を入れて調査に乗り込むのだった。
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―――
ラッセル博士とティータが住んでいる工房に来た俺達はドアをノックする。
「こんにちはー!ティータ、ラッセル博士ー!エステルよー!」
エステルは大きな声でそう言うが返事は帰ってこなかった。
「あら、留守かしら?」
「扉の鍵は?」
「開いてるわね……」
最初は留守かと思ったがどうやら鍵はかけていないようだ、となると聞こえていないのかもしれないな。
「何か作業中なんじゃないかな?ここはお邪魔させてもらったらどうだい?」
「えっ、勝手に入ってもいいのかしら?」
「急ぎの用だからな。出てこない方が悪い」
「うーん、まああたし達は知った仲だしいっか。お邪魔しまーす」
そう言って俺達は工房内に入らせてもらった。中から人の声が聞こえたからどうやら何かをしていて声に気が付かなかったパターンみたいだな。
「こんにちはー!」
「えっ……?」
「お前さん達は……」
俺達に気が付いた二人は……あれ?ティータは固まっちゃったぞ?ラッセル博士は嬉しそうなのに何でだ?
「えへへ、ご無沙汰してごめんなさい。久しぶりね、ティータ、ラッセル博士」
「エステル!元気そうで何よりじゃわい」
「エステルお姉ちゃん……お姉ちゃん!!」
ティータはエステルの胸に勢いよく飛び込んだ。
「わわっ、ティータ?」
「エステルお姉ちゃん……会いたかったよぉ。私、心配で心配で……」
「ティータ……」
どうやら久しぶりにエステルに会えたから嬉しくて抱き着いてしまったみたいだな。エステルはティータの頭を優しく撫でながらギュッと抱きしめた。
それから居間に移動した俺達は挨拶をして今まで起きていたことを二人に話した。
「クーデ
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