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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第75話 平原での戦い
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ただけ……って二人の腰に手を回して引き寄せてる!?これじゃ二人を抱き寄せているみたいじゃないか!?


「わわっ!?ご、ごめん!」


 俺は直ぐに二人から離れた。や、柔らかかったな……はっ!?


「リィン?またなの?」
「そなたは本当に……」
「い、いや待って!今のは仕方なくない!?」
「駄目、あんなにギュッとするのは想定外」
「抱き寄せなくてもよかっただろう」
「そ、そんな……」


 フィーとラウラの怒りを感じ取った俺は言い訳を言う。心なしかまた地震が起きたような気がした。


「どうやらわたし達の気持ちが伝えきれていなかったみたいだね、また夜に分からせるから」
「……はい」


 フィーに強い目でそう言われた俺はただ『はい』としか答えられなかった……





―――――――――

――――――

―――


「久しぶりね、皆……あら?リィン君は何処か落ち込んでいるように見えるけど何かあったのかしら?」
「いえ、何でもないです……お久しぶりです、キリカさん」


 ツァイス支部に入った俺達はキリカさんに挨拶をして情報を貰う。何でもここ最近ツァイスではあのような地震が数回起こっているらしい。


 しかもツァイス地方全体ではなく特定の場所……例えばヴォルフ砦では地震を感じたのに市街地には全く揺れが無いというおかしな現象も起こっているようだ。


「どう考えても自然に起こった地震じゃないね、前のルーアンの事を考えても結社が絡んでいるはず」
「ああ、多少の強弱はあれど地震が起これば揺れを感じるはずだ」


 フィーとラウラはこの地震は自然に起こったモノじゃないと話す。ラウラの言う通りこの町とヴォルフ砦は大きな距離は無い。違いはあれど揺れを感じるはずだ。


「でも揺れがすごく小さくて案外気が付かなかったというのはないかな?」
「こんなにたくさんの人が住んでいるのにですか?」
「まあ全くあり得ないとは言えないけど、僕達は既に結社の技術を目にしている。好きな場所に地震を起こせる装置があっても不思議じゃない」


 姉弟子が地震が小さすぎて気が付かなかったんじゃないかと言うが、クローゼさんの言う通り町の人間全員が感じないと言うのはおかしいだろう。


 とにかくこのままでは怪我人や建物の崩壊など大きな災害が起こるのは目に見えている、原因を調べるためにもこの地震の調査はするべきだと全員が納得した。


「そういえばアガットとグラッツさんがツァイスを調査してるって聞いたけど……」
「二人なら今は地震の被害がないか確認に……どうやら噂をすれば影ね」
「えっ?」


 エステルがアガットさん達の事を聞くと丁度支部に誰かが入ってきた
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