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夢幻水滸伝
第二百七十話 晴れた時にはその二

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「自分等もや」
「前に出るな」
「自分は昨日と引き続いてな」
「羅と戦うな」
「ああ、しかしこっちは星のモンの数が互角やと思うてたが」
 ここで施はやや難しい顔になって言った。
「一人少ないな」
「はい、これが」 
 白が応えた。
「そうなのですよね」
「これがな」
「その一人をどう補うか」
「困ったところやな」
「ほんまに」
「あの、宜しいでしょうか」
 マミーの兵がここで羅に言ってきた。
「本陣にお客様です」
「おい、もう戦はじまってるで」
「是非お会いしたいという方が来られています」
 兵は施にどうしてもという口調で言った。
「これが」
「どうしてもか」
「はい」
 そうだというのだ。
「どうされますか」
「ちょっと会おうか」 
 それならとだ、施はその客と会うことにした。すると。
 茅だった、彼は申し訳なさそうに言ってきた。
「あの、海南省の」
「何と、茅君も星の人やったとは」
 王はその茅を見て驚きの声をあげた。
「これはまた」
「実は海南省を統一したんですが」
「そういえば海南省は秩序があったけど」
「その直後重病となりまして」
「それでか」
「はい、結核になり」
「この世界でもペニシリンあるけどな」
 それでもとだ、王は結核と聞いて述べた。
「やっぱりな」
「それでしばらく入院してまして」
「外の世界のこともか」
「知りませんでした」
「自分も聞いてなかったわ」
 施もどうかという顔で述べた。
「ほんまにな」
「そうでしたか」
「自分がおったなんてな」
 そうしたことはというのだ。
「ほんまに、それで今回来たのは」
「退院して状況を聞きまして」
「ここに来たか」
「結核で入院しますと」
 この病気に感染してというのだ。
「隔離されますね」
「さもないと他の人に感染するさかいな」
「そうですさかいおら様も」
「隔離されてたか」
「はい、それで外からの情報はわからず」 
 それでというのだ。
「ずっと入院していて。ただ海南省にはです」
「統一してやな」
「それぞれの街や村には他の星の人が来れば」
「大人しくやな」
「従う様に言ってました」
「そやからかなり穏やかやったか」
 施もこのことがわかった。
「それで統治もまとまってて産業もよかったか」
「はい、ただ省全体の統治を整えようと思いましたら」
「そこでやな」
「結核になってしまって」
 それでというのだ。
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