やっぱり僕は歌が好き 第十六楽章「いざ敵陣へ」
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無駄なのに。
「バギマ!」(ドカッ!)
案の定、陛下の魔法で弾かれて、更には路地に建っている街灯に激突して、ほぼ元の位置に舞い戻る。痛い思いをしただけだわ。
「えぇ……逃げるなんて減点対象じゃね?」
そうね。減点よね。即ち……
「ギター代20000000000Gね」
うん。そういう事ね。
もう間違いなく、支払われる事はないでしょう額。
解らないわ……陛下のお考えが、私の様な凡人には本当に解らないわ。
あのクズ宰相なら解るのかもしれないけど……シャクねぇ!
「よし、もう逃げ出さない様に足を折っちゃおう」
(ボギッ!)
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
言うや否や先程の魔法ダメージ(+街灯直撃)で横たわってたブラジャー派の左足を踏みつけ鈍い音と共にあり得ない方向へ曲げてしまった。
「ベホマ」
だが透かさず回復魔法。
先日知った恐ろしい魔法の使用方法。
痛みこそ消えたのだろうが、ブラジャー派の左足はスネの中程から直角に曲がっている。
「う〜ん、こいつも逃げられたら面倒臭いから、折っておくか。エイッ!」
(ボギッ!)
「ぐぎゃぁぁぁぁ!!!」
まだ気絶してたパンティー派の右足を膝関節の辺りで踏み折る。
当然目覚めて悲鳴を上げた。
「落ち着けって、今くっつけてやっから……ベホマ」
今度は元より関節部分ということもあり、陛下は優しく足を伸ばした状態にして回復魔法を唱えた。
だが優しさでないことは十分に解ってる。
パンティー派の右膝関節は、その機能を永遠に失った。もうあの男は右足での屈伸は出来ない。
「おいお前等、互いに右と左の足が不自由になってるんだから、共に支え合い歩いて行こうな」
台詞だけ聞くと友情的な感じで良い事言ってる感じはあるんだけど、その足の不自由は言ってる当人による故意だから、言われた側は恐怖感で従ってる。
「よぉし、じゃぁブラパン事務所へ行きますか……っと、その前に」
ブラパン二人組が支え合い立ち上がったのを確認すると、陛下はこの場から移動する意志を告げるが……やり残した事があるらしく、ブラパン二人組の懐を探っている。そして財布を見つけると……
「やぁ、マキーハさん(FMAPの女将さん。本名:マキ−ハ・ラノルユキー)……騒がしちゃってゴメンね。今日はもう終わりにするから、お花を買うよ」
そう言うと先程入手した2つの財布から全財産を取り出し、FMAPの店先にあった花を購入。
お釣りを代えそうとすると、
「迷惑賃」
と言って受け取り拒否。
その後、周囲に居た女性限定で購入した花をプレゼント。
勿論私も頂きましたわ。
因みに花の名前をマキーハさんに尋ねたら「ゼフィランサス」と教えてくれました。
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