ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
14.許された過去
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りる。互いに準備の出来た俺と直葉は、向き合い正座で礼をし、立ち上がる。
直葉が竹刀を構える。
俺も竹刀を構える。
「それなに........集也さん」
「いいんだ。俺流の剣術だから」
俺の構えは左手を前に出し何かを握るように手を握り、右手で竹刀を握りその竹刀を少し後ろに引く。
「それじゃあ、始めるよ」
「おう」
少しの沈黙の響く。すると少年の声が沈黙を切り裂く。
「初め!!」
直葉がすり足でこちらに寄ってくる。だが、その動きを俺の前で少し止める。
その瞬間、俺が動く!!
後ろに引いていた竹刀を瞬間に前に突き出し直葉の竹刀に激突させる。
片手剣突進技《ソニックリープ》
肩に担ぐことはしなかったが、それは紛れもないソードスキルを模倣だ。激突し後方に少し下がると続けて刀身を落とし、一気に上へと振り上げ、竹刀を弾いたのちのもう一度振り上げる。
片手剣縦二連撃技《バーチカル・アーク》
さすがの全中ベスト8の実力者、俺のソードスキルを全て受け切った。
(それなら.........)
俺の竹刀と直葉の竹刀がぶつかり合い鍔迫り合いとなる。
さすがに重い!!
(でも、これで!!)
鍔迫り合いをする中、一瞬自分の力を抜き、直葉の竹刀の重みで後ろに仰け反った。その瞬間に後ろに乗る体重を前方へと移行させ相手の懐へと侵入。左手の手刀で一気に胴を撃ち抜く。
手刀上位剣技《太刀か.........その瞬間、左手に激痛が......!!
「痛ぁぁぁぁ!!!」
「大丈夫!?集也さん!?」
忘れてた........今の俺は《手刀術》も使えなければ.......ましてや、今の直葉は防具をつけてるから痛みがやばい。
「やっぱり、やらかしたか。集也ならやると思ってたよ」
「.....ちゅ、注意ぐらいしてくれよ......和人」
外の蛇口で俺は真っ赤に染まる左手を水で冷やす。
「痛かった.........」
「ほんとに大丈夫、集也さん?」
「問題ない.......と思う。折れてるかヒビじゃない限り大丈夫だ」
「それは、大丈夫とは言わないと思うよ」
ある程度水で腕を冷やす。
「俺はこれで帰らせてもらうよ」
「またな、集也」
「それじゃあ、集也さん」
俺は一旦、家に帰り、試合の汗を洗い流した後、中にカーディガンを着込み、ダウンジャケットを羽織り、ロードバイクを走らせる。
ロードで俺が向かった場所は、墓地。ロードを止め、墓地の中へと足を運ぶ。そして奥地にある墓石の前で足を止める。そこには、【北野】の文字が彫られている。
「来たよ.........ミサキ」
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