第三話
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第三話 先生達も見て
今田先生と今日子先生は後になって博士がテレビに出て一体何を言ったのかを知った、そうしてであった。
二人でお茶を飲みつつだ、今田先生から話した。
「博士が何かしたらね」
「その時はね」
今日子先生も応えた。
「私達が向かって」
「博士を止めましょう」
「博士はとんでもない人だから」
このことは世界の誰もが知っていることだ。
「だからね」
「そう、私達がね」
まさにというのだ。
「止めないとね」
「駄目よね」
「そうよ」
今田先生は紅茶を飲みつつ話した。
「いざという時はね」
「私達でもないと」
「太刀打ち出来ないわ」
「そうね、しかし」
「しかし?」
「博士って何時何をするかは」
このことはというと。
「わからないのよね」
「そうなのよね」
今日子先生もそれはと応えた。
「何時何をするか」
「全くわからない人よ」
「それが問題なのよね」
「だから博士が動かないと」
さもないと、というのだ。
「私達にしてもね」
「動けないわね」
「けれど待つこともね」
「大事よね」
今日子先生は紅茶を飲みつつ言った。
「焦ってもね」
「そうよ、何にもならないわ」
「その通りだから」
「今は待つことね」
「こうしてお茶を飲んだりね」
「私達の時間を楽しんで」
「そうしながらね」
そのうえでというのだ。
「待ちましょう」
「博士が動く時をね」
「そしてそれまでは」
「趣味を楽しみましょう」
こう話しながらだ、今はお茶を飲む先生達だった。紅茶は実に美味かった。
第三話 完
2022・10・21
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