第四十九話 ラフな格好をその五
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「鈴木さんのお母さんは」
「私もそう思います」
かな恵は笑って答えた。
「怒ると角出ますけれど」
「怖いのね」
「けれど間違っても毒親じゃないです」
「そうした親って何処でもいるからね」
「そうですよね」
「そうした親じゃなかったら」
自分のというのだ。
「それだけでね」
「幸せですか」
「そうよ」
まさにというのだ。
「親ってやっぱり大事よ」
「いい親ならそれだけで幸せですね」
「両方ならね」
「お父さんも別に。いびきちょっと五月蠅いですが」
「それだけでしょ」
「はい」
かな恵はキムチを切り終えてから答えた。
「本当に」
「それだとね」
「私は親のことはですね」
「幸せよ、日本で言う毒親って本当に何処でもいて」
どの国でもというのだ。
「子供を不幸にしてるから」
「虐待とかですね」
「日本でもよく言われてるわよね」
「育児放棄とか」
「そんなことする親だったら」
それこそというのだ。
「そんな親の子供であるだけでね」
「不幸ですね」
「お家がよかったら」
生まれ育つその場所がだ。
「本当にね」
「それだけで幸せですね」
「まずね、私心から思うわ」
「先輩としては」
「私のミラノのお父さんとお母さんは普通だけれど」
先輩は自分の家庭のことも語った。
「知り合いにね」
「毒親いたんですね」
「父親が酒好きで女好きで暴力癖があってギャンブル狂いの怠け者で」
「絵に描いた感じですね」
「そうした父親で」
それでというのだ。
「毎日大変だったのよ」
「何処でもそんな屑いますね」
「ちなみに学校の先生よ」
「学校の先生ってそんなの多いのは何処でもですか?」
「そうかもね」
先輩も否定しなかった。
「どうもね」
「あの仕事って何かあるんですかね」
「ストレス溜まるらしいし」
そうした仕事でというのだ。
「閉鎖的な場所で悪事も隠しやすいから」
「そうした人が多くなる」
「そうじゃないかしら」
こうかな恵に言うのだった。
「ひょっとしたらね」
「だからそんな人もですか」
「いてね、お家でもね」
「そんな風だったんですね」
「仕事で学校には出ても」
それでもというのだ。
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