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夢幻水滸伝
第二百六十九話 大雨の中の決戦その十二

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「こうした時も戦うことをな」
「条件として言って来てもらっているので」
「そやからな」
 それだけにというのだ。
「こうした時もな」
「戦ってもらいますね」
「そや、ただ体調はこっちも気をつける」
 兵達のそれはというのだ。
「そやから今はな」
「服を脱いで身体を拭いて」 
 莫が言ってきた。
「そして着替えて」
「着ていた服は乾かしてな」
「温かいものをたらふく食べて」
「よく寝てもらう」
「そうしますね」
「そして風邪ひいてるとな」
 そうなった兵達の話もした、やはり身体を冷やすと健康を害しやすい。
「薬や術でや」
「回復させますね」
「そうするで」
「わかりました」
「戦は続く、今は休むんや」
 羅はこう言ってだった。
 自身も仲間達と共に温かい食事を摂った、そうして身体を温めた。無論着替えていることは言うまでもない。
 施もそれは同じで彼もまた着替えてだった。
 服を乾かしてだ、仲間達に自分の天幕で共に火鍋を食べつつ話した。
「これが一番かもな」
「温まるならですね」
「そや、熱くて辛くてな」
 花華に応えて述べた。
「それでや」
「温まるのなら」
「中国の料理は多いが」
 広く地域ごとに分かれていてだ、俗に四大料理と呼ばれるが実はそれ以上の地域ごとの料理が存在しているのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「一番温まるのはな」
「この火鍋ですね」
「そうちゃうか、兵達にもな」
「今夜はこれを食べさせていますね」
「一気に温まってもらって」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「大雨で冷えた身体をぬくもらせて」
「そしてや」
「今日は寝てもらいますね」
「そや、そしてや」
 そのうえでというのだ。
「酒はや」
「今夜はですね」
「それは戦が終わった時や」
「勝てばですね」
「その時にな」
 火鍋の中の薄く切った羊肉マトンのそれを食べつつ答えた。
「飲むんや」
「それがええですね」
 蒲は茸を食べつつ応えた。
「ほんまに」
「そやな」
「ほなそういうことで」
「自分等もな」
「今は飲まへんですね」
「酒もあったまるけどな」
 アルコールでだ。
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