第二章
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うなサイトを、収集しておきました!」
……なんだと!?
慌てて立ち上がりっぱなしのブラウザの履歴を見る。
――Sexyメイド アスカ
――M女出張サービス「私のご主人様」
――M女ブログ「ご主人様の鞭」
――ロリータメイド陵辱の館
――納涼!スケスケメイド服特集
………うわぁ………
………僕の履歴が、エロサイトですごいことになってる………
なんか凄い眩暈をおぼえてパソコンの前に倒れこんだ。
ビアンキをインストールした日、なんか急に自分の中で「Mっぽいメイドブーム」が巻き起こり、優秀なセキュリティソフトを導入して気が大きくなっていたこともあり、つい夜を徹して「メイド」とか「調教」とかで検索しまくってしまったのだった。
…怖い、この子本当に怖い……!!
「あ、あの…お気に召しませんでしたか?…全て安全なサイトですよ?」
頭上で、オロオロしているビアンキの気配を感じる。
――頼むから、今の僕をご主人さまと呼ばないでくれ。
僕は君にご主人さまと呼ばれる資格はない……
課題がなければ枕を濡らして眠ってしまいたい……
――顔を上げると、紺野さんがひきつけを起こさんばかりに大爆笑していた。
「…紺野さん、あんた人の不幸をそんな楽しそうに…」
「ひっひっひ…いや〜、災難だったなそりゃ」
「大変だったんだよ。次の日警備員から報告を受けた事務さんにまで散々絞られて。これバグじゃないのか?」
「いや、仕様だ」
「…仕様?」
「説明書、ちゃんと見てないな。キャラクター設定のとき、性格設定チェックボックスがあっただろう。あのメイドは、デフォルトで「ドジっ子」が入ってるんだ」
「…えぇ――?」
「インストールして最初に送られた添付ファイルは、例外なく「間違って」食べてしまう設定になってる。…有名な話だぞ?ま、添付ファイルに関しては、サルベージ機能がついてるからご愛嬌、と。ドジっ子好きにはたまらない設定だ。仕事上、どうしても困る場合は「ドジっ子」チェックボックスをオフにすればいい」
そ、そんな…! なんなのドジっ子好きって!…そのひとたち、こんな迷惑な目に遭ってそんなに嬉しいの!?
「ていうかサルベージ機能って何だよ!」
「食べたファイルを復元する機能だよ」
「え!?」
そんな機能があることを知ってたら、僕は……
何かやりきれない気分になってきた瞬間、タイミングよくキャベツのおかわりが届いた。僕はやけくそ気味に皿を奪うと、キャベツをもう2皿追加した。
「…話を始めるぞ。お前は食っててもいい。聞いてろ」
あれ以来、ほぼ無言でキャベツを掻きこみ続ける僕に痺れを切らしたのか、ふいに紺野さんが喋り始めた。
「さっき電話で話したソフトだけどな」
紺野さんはメッセンジャーバックを取り出
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ