第二百六十九話 大雨の中の決戦その八
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「自分も」
「斉天大聖さんの武器や」
「あの最強のな」
「最強の暴れん坊の最強の武器やな」
「それに勝てるモンはおらん」
「それを言うたら我も誓うわ」
羅は今度は術を繰り出しつつ言った、念じればそれで術を出せる。しかしその術も施は術で相殺している。
「我の青龍偃月刀をはじめとした神具達にな」
「関菩薩の武器やな」
「これはや」
まさにというのだ。
「最強の武器や」
「最強の武将の最強の武器やな」
「そや、それに勝てるか」
施にこう言うのだった。
「果たして」
「出来ると言うたらどないする」
「それがほんまかどうかな」
「見るか」
「そうする、ええな」
「ほなこれから一騎打ちするか」
「望むところや」
羅のその言葉に乗った、その返事だった。
「今からやるか」
「そうしよか」
「軍全体の采配は任せろ」
二人のやり取りを聞いてだ、まずは魯が言ってきた。
「おいらが空からやる」
「こっちもや」
今度は郭が言ってきた。
「自分等は一騎打ちをしてる間はやらせてもらうで」
「そうか、ほなな」
「宜しく頼むわ」
羅と施は彼等の言葉を受けてだった。
それならと頷いてそうしてだった。
一騎打ちに入った、二人は宙に上がりそれぞれの神具と術をぶつからせてだった。
接近戦も行った、施は落日弓を如意棒に持ち替え弓は念動力で動かして遠距離攻撃を続けさせてだった。
自身は如意棒を両手に持ち青龍偃月刀を操る羅と激しく打ち合った、羅の神具は恐ろしい唸り声をあげて施に襲い掛かるが。
施はそれを如意棒で受けた、羅はそれを見て言った。
「やるな、こっちの星のモンでも我の一撃は防げん」
「吹き飛ばされてるか」
「流石に真っ二つとはいかんがな」
それでもというのだ。
「しかしや」
「それでもやな」
「一撃でや」
それでというのだ。
「吹き飛してるが、稽古の時にな」
「そやねんな」
「見事と言うておく、ほなこのままや」
「一騎打ちをやるな」
「そや、この武器の攻撃受けるんや」
こう言ってだった。
羅は攻撃をさらに繰り出し施は受けた、そして施も。
防戦一方ではなかった、如意棒をだった。
振り突く、縦横にそうして羅を攻める。その攻撃をだった。
羅は全て防ぐ、今度は施が言った。
「今の攻撃を全て受けるか」
「見事と言っておくで」
羅は施のその言葉に不敵に笑って返した。
「ほんまにな」
「そうか」
「ああ、見事な腕やな」
「こっちも伊達に神星やないや」
「そして中国の半分を背負ってる訳やないか」
「それなりの資質はあるつもりや」
羅に強い声で言った。
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