第二百六十九話 大雨の中の決戦その五
[8]前話 [2]次話
「視界もや」
「確保出来るな」
「あいつの目がちゃんと見てくれる」
黒麒麟のそれがというのだ。
「そやからな」
「ここはやな」
「あいつに乗ってな」
「見て来るか」
「そうして来るわ」
「わかった、ほな頼む」
羅はここまで聞いて魯に告げた。
「空から見ることはな」
「ほなな」
「その様にな、ほな正面は我が歩兵隊を率いてや」
羅は今度はこちらの話をした。
「攻める、右は騎兵隊と砲兵隊の主力で圧迫を加えて」
「正面からはですね」
呉が問うた。
「歩兵で、ですね」
「攻める、そして左翼は軽歩兵や軽騎兵でや」
彼等を用いてというのだ。
「攪乱する」
「そちらはですか」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「乱す」
「右と正面から見て」
「そしてや」
「左を攪乱し」
「敵を惑わす、その様にしてな」
そうしてというのだ。
「攻めてくで」
「わかりました」
呉もそれではと頷いた。
「その様に」
「左は残と屈が率いてな」
軽快な動きを得意とする彼等がというのだ。
「残りのモンは我と共にや」
「正面ですね」
「そこから攻める、ええな」
巴に告げた。
「まずは」
「わかりました、では」
巴も頷いてだった。
羅の言う通りに正面の軍の指揮に入った、羅の軍勢は施の軍勢を三方から攻撃にかかった。それを見てだった。
施は即座にだ、こう命じた。
「右は砲撃への防御を徹底させる」
「そちらはそうしますか」
「術でな、それでな」
張に応えて話した。
「砲撃を防ぐ、砲撃は数は多いが」
「威力はですね」
「この大雨で威力も狙いもや」
そのどちらもというのだ。
「弱まってる、そやから術の守りを徹底させれば」
「それで、ですね」
「防げる、そして騎兵も来てるが」
こちらの話もした。
「それはこっちも砲撃を行う」
「そうしますか」
砲兵隊の将軍の一人であるノームの魔術師が応えた。
「騎兵には」
「そや、正面に向けて柵を越える位の高さで撃ってな」
その様にしてというのだ。
「そしてや」
「攻めますか」
「そうする、そしてな」
そのうえでというのだ。
「歩兵は銃と槍でや」
「騎兵を防ぎますね」
歩兵隊の将軍の一人である蛇人の侍が応えた。
「そうしますね」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ