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夢幻水滸伝
第二百六十九話 大雨の中の決戦その四

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「それやとですね」
「空船同士の戦になる」
「まずは」
「それをどう戦うか」 
 それがというのだ。
「問題や」
「今は」
「そうなるわ」
 こう言うのだった。
「空の方はな」
「そうですね」
「空船の方にも誰か行ってもらうが」
 施は仲間達を見回して述べた。
「しかしな」
「空の戦も難しいですね」
「そややら尚更な」
「守りを固めますね」
「今はな」
 確かな声での言葉だった。
「そうしてくで」
「それでは」
 施の言葉に頷く、そしてだった。
 施達は今は守りを固めた、そうして敵を迎え撃たんとしていた。羅はその敵軍を見た。そうして騎兵隊に命じた。
「敵の右翼に攻撃を仕掛けるんや」
「右ですか」
「そや、そこを騎兵隊で攻めてな」
 騎兵隊を率いる将軍の一人エルフの戦士である彼に話した。
「そこから攻めてな」
「そうしてですか」
「敵軍を突き崩す」
 そうするというのだ。
「ええな」
「それでは」
「そしてや」 
 羅はさらに言った。
「砲撃もや」
「はい、そこからですね」
 今度は砲兵隊を率いる将軍の一人ドラーフのアルケミストが応えた。
「仕掛けますね」
「敵の右翼にな」
「騎兵隊の攻撃を援護して」
「そうする、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「敵の陣をや」
「突き崩す」
「騎兵隊の指揮は金が執るんや」 
 傍にいる彼に告げた。
「そして砲兵隊は陳や」
「わかりました」
「それでは」  
 二人も応えた。
「そうさせて頂きます」
「これより」
「ほなな、そしてな」 
 そのうえでとだ、羅はさらに話した。
「空から布陣を見たいが」
「それはちと難しいわ」 
 魯が言ってきた。
「雨でな」
「それも大雨や」
「視界もないし」
「進むのすら厄介や」
「そやからここはや」
「自分が黒麒麟に乗ってか」
「そして見て来ようか」
 こう言うのだった。
「ここは」
「頼めるか?しかし空はな」
「敵も空船は使いにくいがな」
「しかしな」
「黒麒麟に乗ったらやな」
「黒麒麟の神通力でおいらとあいつの周りの周りの雨は防げるし」
 それにとだ、魯はさらに話した。
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