第七十三話 【カンピオーネ編】
[12/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ち破って見せようぞ」
四肢を大の字で固定されたアテナの周りに闇が広がる。
闇はアテナも前面に集まり盾を形成する。
ユカリはチャージを終えると渾身の力でガンブレイドを振り下ろした。
「スターーライトォ…ブレイカーーーーーっ!」
ゴウっ
紫の凶光がアテナを襲う。
アテナの闇によって弾かれたそれが辺りのビルを崩壊させていく。
「なっ…まさかただ人が街を一つ崩壊させるかっ…!」
スターライトブレイカーの照射は未だ終わらない。
「くぅ…なかなかやりおるよな…」
アテナも呪力を振り絞りその衝撃を受け流す。
ついにスターライトブレイカーの照射も終わりを告げる。
裂かれたその魔砲は辺りのビルをことごとく粉砕し、瓦礫の山を作り出していた。
「はぁ…はぁ…ふっ…」
アテナも呪力の使いすぎで直ぐには攻撃に転じられるほどの呪力行使は出来ない。
と言うか、アテナの四肢を拘束しているバインドは未だ解除されていなかった。
閃光が終わりを告げ、闇を解除した一瞬に翔けて来る一陣の稲妻の如き疾走。
ユカリははじめからスターライトブレイカーを決め技にするつもりは無かった。
それは相手のオーラ…呪力を目減りさせる事が目的だったのだ。
大技を受け流し、アテナが安堵した一瞬を狙いユカリは翔けた。
右手に持った水竜刀に『硬』を行使してありったけのオーラを込める。
「なっ!?」
自身の限界ギリギリの出力で強化した水竜刀はアテナの呪力耐性を打ち破り、その刃はついにアテナの首を捕らえた。
『御神流・奥技の極 閃』
ユカリの持つ最高の剣術と込められる最大のオーラで繰り出された刃は見事にアテナの頭と体を泣き別れせしめた。
ブシューーっと大量の血液が噴出する。
切り離された頭部は重力に引かれて地面に落ちていった。
落ちていった頭は地面に着く瞬間にドロリとした何かに変わった。
それと時を同じくするように体の方も原型を留めなくなり、崩壊し、ドロリと落下する。
落下したそれらは集まり、くっつき合い、また人型をなした。
しかし、それは今まで相対していた女性の姿ではなく、夕方に会った少女の姿であった。
「……流石に不死と言うだけは有るわね」
油断なく空中で構えていたユカリに眼下のアテナが声を発した。
「よもや三位一体を取り戻した妾が神殺しでもない人間に殺されるとはな」
アテナの様子に先ほどまでの猛りは無い。
「約束…覚えているわよね?」
「まつろわぬ神なれど、神たる妾が約束を違えるつもりは無い」
話が通じるまでにクールダウンした事を確認するとユカリはスーッと空から舞い降りる。
「なんでも申してみ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ