第七十三話 【カンピオーネ編】
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。石化した体には血液が循環しないゆえな。後は緩慢に死をまつだけよな。しかしその状態でも闘志を失わぬとは、なかなかに良き戦士よな。妾が介錯してやろう」
「…勝ち誇るのはまだ早いわよ」
『ロードオーラカートリッジ』
残った右腕の籠手に仕込まれたカートリッジが回転し、ロードされた。
『クロックマスター』
ユカリはオーラを纏った右手で石化した体に触る。
すると逆再生をするかのように石化が解除され、元の生身の体に戻った。
「なんと、妾の石化を解除するか。さすがは妾が見込んだ戦士よな」
「息子に感謝しないといけないわね。今使ったのは私の息子が先に生まれる私の為に作った特別製だもの」
ユカリがロードしたカートリッジはオーラのカートリッジを作る事が出来るアオが、自身の念能力を他者でも使えるように具現化したものだったのだ。
それを使いユカリは自身の石化した体を巻き戻したのだ。
とは言え、かなりの労力がかかるので、流石に無制限に用意できるものでは無いのだが。
ユカリは右手のガンブレイドを消し、水竜刀を具現化する。
「おぬしには驚かされてばかりよな。であれば、続きと行くとしよう」
再びアテナの瞳が怪しく光る。
「くっ…」
危険を察知してユカリは水竜刀を振るい、周囲の水分を凝固させ目の前に氷の鏡を作り上げた。
鏡によって跳ね返された石化の呪詛をアテナは自身の鎌で切り裂く。
「なるほど、石化の魔眼は有名ゆえその返し方も知っているのは道理よな」
アテナはそのまま翔け上がり、再び振りかぶった大鎌でユカリに切りかかる。
『ディフェンサー』
ユカリは剣で受けずに今度は魔法障壁を展開する。
呪力で編んだシールドなどは対呪力の高い神の前では紙のように切り裂かれるかもしれないが、理を違える魔導ならばなんとか消されずに持ちこたえられるようだった。
『レストリクトロック』
さらに行使されるバインド。
「む?これは…」
怪物のような膂力でも外れないように念入りに二重三重に展開し、アテナの体を大の字に固定すると、ユカリは距離を取り集束魔法のチャージを始める。
「本当はこっちの方はあまり好みじゃ無いのだけれど、規格外の相手に言ってられる場合じゃないから」
と呟くとガンブレイドに残ったカートリッジをフルロード。
ガシュガシュと薬きょうが排出されて魔力が水増しされる。
『スターライトブレイカー』
ユカリの頭上に集まる直径10メートルを越える紫色の光球。
周りにある魔力素を集束する時に発光する光が流れ星のようだ。
「なんと、星を打ち砕くと申すか。なんたる無礼、なんたる妄言。アテナたる妾がかならずや打
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