第四十八話 暑くてもしっかりとその一
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第四十八話 暑くてもしっかりと
一華はアルバイトから帰るとまずは勉強し夕食を食べた、その後でシャワーを浴びてすっきりしたが。
白いティーシャツと青の半ズボン姿でリビングに出るとだった、目を丸くさせた母親にこんなことを言われた。
「ちゃんと服着てるわね」
「ちょっとかな恵達とお話してね」
一華は冷蔵庫から冷えた麦茶を出しつつ母に応えた。
「それでね」
「服着る様にしたの」
「お風呂から出たら」
冷蔵庫から出した麦茶をガラスのコップに入れつつ話した、透明なその中に茶色の美味いものが満たされていっていた。
「すぐにね」
「下着を着て」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「ちゃんと服もね」
「着る様にしたの」
「これからはね」
母に麦茶を一口飲んでから答えた。
「そうするわ」
「いいことよ、下着姿でね」
お風呂から出てとだ、母はテレビを前にして話した。
「家の中歩き回るなんてね」
「絶対に駄目ね」
「何があってもね」
それこそというのだ。
「したら駄目よ」
「家にいる男の人がお父さんだけでもね」
「そうよ、お父さんは何もしなくても」
「やっぱりね」
「男の人もいるしそもそもよ」
母はさらに言った。
「日本は昔から同性愛もでしょ」
「いい国よね」
「おおむね男の人同士だけれど」
「女の人同士でもよね」
「捕まったお話なんてね」
それこそというのだ。
「ないのよ」
「悪いとされたこともないのね」
「だからね」
「女の人にも注意ね」
「かな恵ちゃん達が何もしなくてもよ」
「他の娘はわからないし」
「言い寄られても困るでしょ」
一華の目を見て問うた。
「あんたも」
「私そっちの趣味はないから」
同性愛のとだ、一華も否定した。
「全くね」
「だったらよ」
「それならなのね」
「もうね」
「最初から刺激しないことね」
「お風呂上りで下着姿で出て来たら」
それこそというのだ。
「お互い知った間柄でないと」
「どんな相手か」
「さもないと誘ってるってね」
前に出るのが同性でもというのだ。
「思われても仕方ないから」
「それでなのね」
「最初からよ」
まさにというのだ。
「いないことよ」
「それでいいのね」
「そうよ、じゃあね」
「これからはお風呂から出たら服を着るわ」
下着姿でいないとだ、一華も約束した。
「そうするわ」
「それがマナーだしね」
「変なことにならない為のことね」
「そうよ、特に夏はね」
今の季節はというのだ。
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