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夢幻水滸伝
第二百六十八話 血流の如くその十六

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「おかしくないで」
「それが欧州ですね」
「そや、あの地域はこれからや」
「よくなるのは」
「今は小さな勢力に分かれていても」
 十万以上のというのだ。
「それが一つになってな」
「星の方々が確かな政を行われますと」
「その時はな」
「かなりの勢力になりますか」
「あそこは人材がちゃう」 
 欧州はというのだ。
「星のモンはほんま全員天の星でな」
「神星の方は五人です」
「そこまでの人材がおったらな」
「しかも欧州統一の時には協力し合うことを誓っています」
「円卓の騎士みたいにな」
 羅はイギリスに伝わるアーサー王の話に出て来る騎士達が共に座り忠誠と友情を誓い合うその卓の話をした。
「そうしてる」
「だからですね」
「統一した時はな」
 まさにというのだ。
「人材が揃っててな」
「大変なことになりますね」
「そや」
 まさにというのだ。
「この中国やアメリカ、南洋より星のモンが多いし」
「その質もですね」
「相当高いからな」
「発展も凄くなり」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「かなりの勢力になって」
「この中国ですらですか」
「アメリカもな」
 この国もというのだ。
「物凄い勢いでな」
「追い抜きますか」
「そうなるかもな」
 麒麟に真顔で話した。
「あそこは」
「そうですか」
「龍かて最初は小さいな」
 麒麟にここでこう問うた。
「そやな」
「ほんの小さな蛇からはじまる場合もあります」
「そう考えるとな」
「欧州もですね」
「今はそうした状況でもな」
 未開の群雄割拠の状態と言われる様な状況でもというのだ、羅達はそうは言わないがそう言う者もこの世界にはいるのだ。
「しかしな」
「これからはわからない」
「そやからな」
「欧州もですね」
「見てくで、それで覇を争うならな」
 その時はというと。
「侮らずな」
「全力で、ですね」
「戦うで」
「わかりました」
「ほな決戦にな」
「明日も備えますね」
「そうしてくで」 
 麒麟にこちらの話もしてだった。
 そうして決戦の備えを次の日もしていった、そして遂にその日となったのだった。


第二百六十八話   完


                     2022・8・1
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