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夢幻水滸伝
第二百六十八話 血流の如くその九

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「衛生の為や」
「殺菌ですね」
「そや、食中毒を防ぐ為にな」
「熱しています」
「それで生ものも避けられてな」
「冷たいものもですね」
「そうなってるんや」 
 これもまた衛生ということだ。
「そのせいや」
「左様ですね」
「そやから刺身にしてもな」
「一旦冷凍して」
「徹底的に殺菌してや」
 冷凍殺菌である、熱消毒とはまた違った衛生対策である。
「そうしてや」
「召し上がられていますね」
「さもないと怖い」
「お魚を生で食べることは」
「そや」
 まさにというのだ。
「寄生虫がおるからな」
「その問題ですね」
「新鮮やないとあたるし」
 食中毒もあるというのだ。
「今話したそれがな」
「怖いので」
「そやからな」
 その為にというのだ。
「お刺身を食べるにはな」
「まずは冷凍ですか」
「そうしてるわ、さもないとな」
「危ないですね」
「生もの食べるのは日本に来てからや」
 起きた世界でというのだ。
「それでや」
「召し上がられる様になりましたね」
「そうしたけどな」
 それでもというのだ。
「用心はな」
「されていますね」
「そや、さもないとや」
「食中毒か」
「寄生虫にやられる」
 どちらかになるというのだ。
「特に怖いのがや」
「虫ですね」
「川魚のそれは怖い」
「確かに。あれはです」
 麒麟も言った。
「かなり危険です」
「そやな、陳登さんもや」 
 三国志に出て来る人物である、呂布の家臣であったがその実は劉備を慕い彼に味方をし呂布を陥れる人物である。
「魚が好きやったそうやが」
「生で食べたか」
「火加減が甘くてな」
 それでというのだ。
「そのせいでな」
「それで、ですね」
「そや、虫にあたってな」
「亡くなっていますね」
「そうした話がある」
 三国志演義でも書かれていることだ。
「あの名医華陀さんの逸話の中にな」
「虫にあたる話があって」
「それを見てもな」
「魚の寄生虫には要注意ですね」
「川魚は特にな、それにな」
 羅はさらに言った。
「烏賊もな」
「烏賊も危険ですね」
「そや、アニサキスがおってな」
 この寄生虫がというのだ。
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