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夢幻水滸伝
第二百六十八話 血流の如くその六

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「銃や大砲の威力もや」
「落ちますし」
「進撃もや」
「普段の様にはいきません」
「そうなる、しかしな」 
 それでもとだ、施は白澤に話した。
「こっちが辛いとな」
「相手もですね」
「同じやからな」
 だからだというのだ。
「それでもな」
「戦われますね」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「敵にや」
「勝ちますね」
「そうするで」
 徐州の方を見て言った。
「戦うんやったらな」
「それでは」
「大雨でも戦をせなあかん時はな」
「行いますね」
「そや、世の中いつも晴れやないし」
「戦も然りですね」
「同じや、何でもどんな時もある」
 施は確かな顔で述べた。
「そやからな」
「大雨でもですね」
「それならそれでな」
「戦いますね」
「風水師達である程度雨も弱められるし」
 このことも可能だというのだ、自然を操れる職業である彼等はこうした時も役に立ってくれるのだ。
「工夫をしてな」
「戦っていきますね」
「そうしてくわ」
「では」
「徐州にこのまま向かうで」
 こう言ってだった。
 施も仲間達と共に徐州に向かっていった、そして中国の星の者達は集結していく自分達の軍勢と共にだった。
 徐州を南北に挟んで対峙した、麒麟に乗った羅は白澤に乗った施と向かい合った、そこで彼に笑って話した。
「様になっとるなあ」
「そっちこそな」
 施も笑顔で応えた。
「恰好ええぞ」
「お互いってことやな」
「中国の棟梁に相応しいみたいやな」
「恰好からわかるか」
「威厳が出てるわ」
「それでそう言うか」
「ああ、自分は中国の棟梁の器や」 
 羅に笑顔のまま話した。
「ええ感じや」
「そうなんやな」
「実にな」
「それ言うと自分もや」
 羅は羅で言った。
「威厳がある」
「それでか」
「そや、中国を統一したらな」
 その時はというのだ。
「治められるわ」
「その器か」
「それを感じる、しかしや」
「ああ、天に一日なしや」
 施はこの言葉を出して答えた。
「まさにな」
「そういうことや」
「勝者は一人や」
「まさにな」
「勝った方が中国を治める」
「負けた方はその軍門に降る」
 まさにとだ、羅も言った。
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