第二百六十八話 血流の如くその五
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「中国全体を治めるには南そして東に寄り過ぎてるさかいな」
「だからですか」
「副都の一つにしてな」
「都は別の場所にしますか」
「そうしよか、都は幾つかあるのがな」
それがというのだ。
「中国の基本やしな」
「統一された場合は」
「北宋は四つあった」
「東西南北でしたね」
「それで東京が都やった」
「開封でしたね」
「あそこやった、上海や北京は副都にして」
そうしてというのだ。
「他にや」
「都を置くのですね」
「そうしたい」
「では戦の後は」
「統一したらな」
その後はというのだ。
「すぐにな」
「都を定めますか」
「そうするで、ええな」
「それでは」
「そういうことでな、まあ相手も同じこと考えてるやろな」
施はこうも考えた。
「羅もな」
「あの方もですね」
「こうした政のことは案外考えることは同じやったりするやろ」
「政策はですね」
「ああ、それが一番ええとな」
その様にというのだ。
「考えてな」
「同じ結論を出す」
「そうしたことがあるからな」
だからだというのだ。
「このことはな」
「羅様もですか」
「考えてるやろな」
「では戦の後で」
「ああ、あいつとな」
「お話をされますか」
「そうするで、そしてな」
そのうえでというのだ。
「確かな政をや」
「行っていきますね」
「都を定めたうえでな」
「そしてこの世界もですね」
「まずは統一や」
それを行うというのだ。
「ええな」
「それでは」
白澤も頷いて応えた。
「その様に」
「是非な」
こうした話をしてだった。
施は徐州の方を見た、白澤もそうしたが。
白澤は何かを感じ取った顔になってから主に貌を向けて言った。
「ご主人様、決戦の時ですが」
「何かあるか?」
「徐州は大雨になるかと」
こう言うのだった。
「この気配は」
「そうか、雨か」
「左様です」
「それで戦は出来る位か」
「はい、そこまでは降りません」
大雨でもというのだ。
「ご安心を」
「それやとええがな、しかし決戦は大雨の中でか」
「そうなりますね」
「悪条件やな」
「視界が遮られ」
「空から攻めるにも苦労するわ」
そうなることを言うのだった。
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