第二百六十八話 血流の如くその四
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「そしてや」
「そのうえで、ですね」
「決めるで」
「わかりました」
麒麟は主の言葉に頷いた、そうしてだった。
空気を感じてだ、今度は自分から言った。
「あの、決戦の日の徐州ですが」
「何かあるか?」
「天気が荒れそうですね」
「雨か」
「それも大雨になるかと」
「そうなんか」
「はい、ですが雨でもですね」
羅に確認を取る様に問うた。
「やはり」
「ああ、戦うで」
「そうされますね」
「雨でも雪でもな」
天候に関係なくというのだ。
「戦える様にしてきたしな」
「だからですね」
「大雨というてもな」
それでもというのだ。
「どうしようもないもんでもないとな」
「戦われますね」
「そうするで」
羅は麒麟に確かな声で答えた。
「ええな」
「それでは」
麒麟は主の言葉に頷いた。
「その様にしましょう」
「ああ、しかし大雨か」
「そうなります」
「それをどう活かすかでな」
「勝敗が決まりますか」
「そうなるな、ほな大雨にも備えて」
そのうえでというのだ。
「戦おうな」
「わかりました」
麒麟は羅の言葉に強い声で応えた、そのうえで今は戦場である徐州の方を向いていた。そうしてその頃。
白澤もだ、自身の主と彼の仲間達が乗っている空船の中で主である施に感じ取ったうえで話していた。
「決戦の日の徐州ですが」
「何かあるか」
「大雨です」
麒麟と同じことを話した。
「その中での戦です」
「そうか、ほな雨の備えもな」
施は軍を率いる者として羅と同じことを言った。
「しとこか」
「そのうえで戦われますか」
「そうするで」
こう白澤に話した。
「しっかりとな」
「雨であってもですね」
「それが大雨でもな」
例えそうであってもというのだ。
「今回はな」
「戦い」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「勝つで」
「そうですか」
「ああ、確かにな」
「では及ばずながら私も」
「宜しゅうな、あと上海やが」
今度は自分達の拠点の話をした。
「これまで南京を副都にして拠点やったが」
「それをですか」
「統一したらな」
その時はというと。
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