第二百六十七話 徐州に向けてその十四
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「このこともな」
「お互い様ですね」
「相手との国力は伯仲してる」
中国の北と南のそれはというのだ。
「総生産も技術力もな」
「そうなっているからこそ」
「国力はな」
今話しているこのことはというのだ。
「ほんまにな」
「同じ位なので」
「あいつ等もや」
羅達もというのだ。
「空船もや」
「量産に入ってますね」
「そや、あとや」
施はここでその目を鋭くさせて語った。
「この世界でも中国の地形は同じや」
「北馬南船やな」
郭が言ってきた。
「そやな」
「そやからな」
「あいつ等は騎兵が多いな」
「そや、やっぱり騎兵はな」
この兵種はというのだ。
「強い」
「そやな」
「しかも自分等はまだ戦車を開発してへん」
「戦車はアメリカにあるけどな」
「回転砲塔のがな」
「あそこはこの世界で一番技術が進歩してるさかいな」
「七十五ミリ砲と十二・七ミリの機銃を搭載してる」
そうしているというのだ。
「あと小口径の機銃もな」
「備えてるらしいな」
「結構以上の装備や」
「M4シャーマン戦車みたいらしいな」
第二次世界大戦のアメリカの主力戦車である、故障の少なさと航続距離の長さそして砲撃の正確さで知られていた。
「何でも」
「それがあったらな」
「騎兵にも勝てるな」
「ああ、しかしな」
それでもというのだ。
「それもないさかいな」
「あれを開発、製造するにはな」
「自分等はまだ技術が足りん」
そこまでの技術力を備えていないというのだ。
「工業力もな」
「それが現実やな」
「そやからな」
だからだというのだ。
「騎兵にどうして向かうか」
「それも課題やな」
「こちらも騎兵を擁していますが」
白が言ってきた。
「しかしです」
「それでも数が少ない」
「馬の体格も劣ります」
「どうもな、馬は何といっても北や」
そちらだというのだ。
「そやからな」
「騎兵のことはですね」
「考えてる」
その対策をというのだ。
「幾ら強くてもな」
「それでもですね」
「無敵の存在はない」
こう言うのだった。
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