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夢幻水滸伝
第二百六十七話 徐州に向けてその十

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「集めるで」
「そうするな」
「空船も使う」
 この兵器もというのだ。
「そのうえでや」
「期日までにやな」
「徐州で戦える準備を整えるで」
「そういうことやな」
「いや、大変なものですね」
 白は驚きを隠せない顔と声で述べた。
「この度は」
「これだけの大軍を動かすとなるとな」
「ほんまに」
「国境警備も整えたしモンスター退治もな」
「そちらの手配もしましたし」
「冒険者のギルドに依頼を多く出してな」
 これは羅達と同じやり方であった、施はこのことは知らないが奇しくも同じ手段となったのである。
「ことにあたる」
「そうしていきますね」
「そや、そしてな」
 施はさらに話した。
「警察や消防署もや」
「治安等にあたる」
「こうした組織は軍隊やないが」
 また別の組織だがというのだ。
「力は持ってるからな」
「それを使ってもらいますね」
「そや」 
 その通りだというのだ。
「軍が少ない間はな」
「警察も整えていてよかったですね」
 蒲はこの言葉を心から思って出した。
「ほんまに」
「そやな、軍隊には及ばんが武力を備えてるからな」
「街や村を守れます」
「中の治安を維持してや」
 即ち犯罪を取り締まってというのだ。
「そのうえでや」
「若し外からモンスターや賊が来たとしても」
「ある程度にしてもな」
「戦えますので」
「そやからな」
「整えておいてよかったですね」
「そや、自警団なんかや」 
 施はこの者達については眉を顰めさせて述べた。
「作らせるもんやない」
「決して」
「自分達の身は自分達で守ると言うと聞こえはええが」
 自主だのそういう謳い文句になってというのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「自警団は法での統制を受けへんからな」
 それ故にというのだ。
「簡単にマフィア化する」
「ヤクザ屋さんになりますね」
「それで色々好き勝手やる」
「事実この世界でも見られることですし」
「起きた世界でもな」
「見られますね」
「シチリアのマフィアとかな」
 犯罪組織の代名詞となっている彼等もというのだ。
「そのはじまりはな」
「自警団だったりしますね」
「密輸組織とか色々あるけどな」
 外には山賊達を時の政権が警察に仕立てて他の犯罪組織にあたらせたのがはじまりだとも言われている、マフィアの起源も色々なのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「自警団もな」
 その彼等もというのだ。
「そうなりやすいからな」
「造らせませんね」
「自警団より警察や」
 施は政を行う者として言い切った。
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