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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第四章 〜魔力(チカラ)の意味〜
その四
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ッコミが入る。

「大丈夫。紅薔薇教諭はもう教室にはいないし、他のクラスメート達には聞こえないように話してますから」

「そういう問題ではないと思いますけど」

 楓も苦笑いだ。

「それじゃ、そういうことで。あ、あと桜にも連絡しておこう」

 明日が楽しみだ。


          *     *     *     *     *     *


「ほう、月見か」

 夕食時、シアは早速柳哉の提案を父と三人の母に話した。

「それでね、柳哉くんがお母さん達も呼ぼうって」

「あら、私達も?」

 そう言ったのは神王ユーストマの妻の一人であり、また幼馴染でもあるライラックだ。

「でも、いいのかしら」

 疑問を口にするのは同じくユーストマの妻の一人であり、神界の貴族の娘であるアイリス。

「うん。よく考えたらお母さん達ってあんまり稟くんと話したことないよね? ならちょうどいいんじゃないかって。それに……」

「それに?」

「今回は大騒ぎをするんじゃなくて、静かに語り合う場にしたいんだって。で、そのためには……」

「要するに、私達が神ちゃんのストッパー役になるってこと?」

「うん。まあ、そんなかんじ」

 面白そうにシアの台詞を引き継いだのはこれまたユーストマの妻の一人であり、魔王フォーベシィの妹にしてシアの実母、サイネリアである。

「で、どうかな?」

 シアの問いかけに女性陣が自分達の夫を見る。その視線を受けてユーストマは苦笑しつつ言った。

「ま、いいんじゃねえか? それに家族ぐるみの付き合いってぇのも大事だからな」

 その言葉に女性陣も沸き立つ。そしてすぐに仕事の時間調整を始める(口頭でだが)。彼女達には王家に所属している王族としての仕事が当然あるのだ。今頃は魔王家でも似た様な会話が交わされていることだろう。
 そんな中、神王ユーストマはこのイベントに隠された柳哉の意図を精確に察していた。

(上手い理由だな。月見ってぇイベントで先に顔合わせをしておこうって腹か。)

 そんなことを考えつつ、四日前の出来事を思い返す。


          *     *     *     *     *     *


「おや? どうされたんですか?」

「ああ、ちょっとお前さんに話があってな」

 稟と楓がプリムラと真の意味で家族になったその少し前、芙蓉家に残った柳哉とユーストマの間には緊迫した空気が漂っていた。

「ええ、何でしょうか?」

「お前さん、一体何者だ?」

 その問いには応えず、沈黙を守り続ける魔王フォーベシィを見る。

「……」

 無言ではあるものの、フォーベシィもまた、ユーストマ
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