第八十三部第一章 防衛ライン到達その六
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「そう思うばかりだ」
「全くです」
「しかしですね」
「我々も意地があります」
「それならばですね」
「戦いましょう」
「我々もまたな」
こう話してだった、フラームは自分が率いる軍勢、ティムール軍の半分を急がせていた。それはオアブーの軍勢も同じで。
それでだ、アブーも深刻な顔で彼の下にいる幕僚達に話した。
「ここはだ」
「何としてもですね」
「防衛ラインを施設し」
「布陣を整え」
「そしてですね」
「オムダーマン軍に対しますね」
「そうしなければならないからだ」
だからだというのだ。
「ここはだ」
「是非ですね」
「我々としてもですね」
「フラーム様の率いられる軍勢と共に」
「不眠不休で働くべきですね」
「さもないとだ」
それこそと言うのだった。
「我々は勝てない」
「左様ですね」
「先の敗北は痛手でした」
「それも大きな」
「それだけにです」
「次の戦いでは敵軍を凌いで」
「防衛ラインを突破されるわけにはいきません」
アブーの幕僚達もフラームの幕僚達と同じことを話した。
「何としても」
「それならばですね」
「一刻も早く防衛ラインの施設ポイントに入り」
「そうして万全のラインを施設し」
「そこに布陣して」
「そして戦うべきですね」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「ここはだ」
「何としてもですね」
「休む訳にはいかないですね」
「我々も」
「その余裕はないですね」
「ここで気を抜くとだ」
それこそとだ、フラームは話した。
「それが少しのものでもだ」
「敗北につながりますね」
「我々の」
「まさにそれに」
「そうだ、だから休む暇もなくだ」
そしてというのだ。
「気を抜く暇もな」
「今はないですね」
「そう覚悟して」
「そのうえで」
「防衛ラインの施設を急ぐ、我々も十六時間働き」
フラームの軍勢と同じくというのだ。
「八時間休む」
「二十四時間のうちで」
「そうしていきますね」
「酸素タンクで眠り」
「食事はレーションですね」
「我々もな、ただシャワーはな」
これはというと。
「流石にな」
「浴びるべきですね」
「やはり一日一回は」
「そうすべきですね」
「さもないとな」
一日一回は入らねばというのだ。
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