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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第十一話 創造―――晃世界
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いつは一体何がしたい。何であいつはシスターを殺した。何であいつは俺を庇っている。
「ほう、貴様自分が何を言ったのか理解しているつもりか?貴様のその言い草であるなら、私の主命を無視したことに対してはどう謝罪するつもりだ?」
「別に、どう言うわけでもない。唯、もはやここのスワスチカが開いた以上、貴女がこの病院ごと破壊することも僕や彼を殺すことにメリットはない。だから、その状況下で彼だけでなく彼が守ろうとした病院ごと見逃せ、と言っているだけだ」
瞬間、激動が走る。怒りを如実に表すエレオノーレと飄々とした態度を改めないアルフレートはぶつかり合う。
「そう言えば貴様、軍服を着ておらんがそれはどういった了見だ」
「唯の観光、この国の言葉であるだろう、郷に入っては郷に従え、と。土地柄の服装にあわせるのは基本的なことだと思うが?」
互いに軽口を交わしながら戦いを続ける。エレオノーレは未だに俺を狙い打とうとし、アルフレートはそれを防ぎつつ反撃を繰り出す。エレオノーレからすればもはやこれ以上戦う義理はないかもしれないが、だからと言ってこうも一方的にされたことを許すわけにも行かないのだろう。
実際、問題としては何よりアルフレートという存在自体を彼女は許せずにいた部分があった。黄金の祝福を受けた自分達よりも尚、近い所にいる存在。
副首領
(
クラフト
)
のように立場が上と言うわけでもなく、彼の立場は平団員のそれ以下でありながら黄金にもっとも近しい存在でもある。許せないと言うのも当然だろう。
「五つ目だ。貴様これの意味が理解できていような!」
「逆に聞こう、君は本当に僕の聖遺物を理解しているのかい?」
相性によって最強にもなりうる彼の手札。闇、粒子、影、当たりはしない。彼女の砲撃を必要最低限に逸らし、弾き、喰らいつくす。魂の総量こそ未だに劣るが、もはやその差は地力で覆せる程度のものとなっていた。
「ふ、ざけんなよ……」
何が見逃せだ、何が対価だ。お前見たいな奴から貰うもんなんて無いんだよ。さっさとどっか行きやがれ。お前が俺を庇うなんてな、
「ありえないこと、してんじゃ、ねぇ―――!」
「阿呆が、とっとと逃げればよかったものを」
「馬鹿が、誰もお前を助けるとまでは言ってないだろ」
瞬間、火砲と影がこちらを向く。だが、それが如何した。元より俺たちはそういう関係だろ。
まずは俺の近くにいたアルフレートを狙う。狙いは首、威力だけじゃない。あいつは粒子に闇になると言うのなら首を狙えばいい。こちらの理を優先させればいい。だが、
「舞い踊れ、これまでとは格が違うぞ」
躱される。それどころか反撃を仕掛けてくる。だが、
「甘いな、お前の立場が一番危ういのだぞ」
アルフレートがこちらに向き直ると
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