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レーヴァティン
第二百七十六話 空への出陣その十二

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「それよりもだ」
「程度が低いね」
「獣は連携する」
 彼等の群れはというのだ。
「そして陣も組む」
「昆虫ですらね」
「だから群れだと遥かに強い」
 個々でいるよりもというのだ。
「数だけでなくな」
「そうしたことも出来るからね」
「群れは恐ろしい、だがこの連中はな」
「獣よりも本能が出ているから」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「軍でも群れでもなくな」
「集まっているだけだね」
「その連中になっている」
「そうだね、ではね」
「我等は陣形を整えてだ」
「連携してね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「戦っていけばいい」
「数多く出て来るならね」
「その数の分だけな」
 まさにというのだ。
「そうしていけばいい」
「今は」
「そして数が減ればな」
 深き者共がというのだ。
「その時はな」
「神殿に行こうね」
「そうすればいい、疲れるとだ」
 幸正はこの時のことも話した。
「眠りかつだ」
「食べたらいいよ」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「休まないとな」
「それもしないとね」
「戦えない、だからだ」
「こうした状況でもね」
「交代でな」
 そのうえでというのだ。
「戦っていこう」
「そうしようね、じゃあ腰を据えて」
「戦っていくぞ」
「そうしていこうね」
 淳二は幸正に笑顔で応えた、そうしてだった。
 百万の軍善と共に戦っていった、深き者共は次から次に出て来るがやはり本能があまりにも強く陣形も戦術もなく。
 ただ個々に向かって来るだけだった、彼等はその敵と戦っていくのだった。


第二百七十六話   完


                  2022・10・1
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