255 戦の中の祝言
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かよ子は本部からの手厚めの用意を受けて(風呂や簡易ベッドなどを用意された)、七つの泉で休んでいた。そして朝食を終え、それぞれ出発の時となる。
「それじゃ、ウチらは別の方向へ向かうさかい、またお別れやな」
「はい、お元気で!」
「杖の所有者よ、またいつでも力を貸そう!それでは失礼する」
ラクシュミーは上市、高田の兵と共にその場を去って行った。
「それでは私とクイーン・ベスも次の仕事に行くとしよう。次は杯の奪還に手を貸しに行く」
「では私は戦う者達の手助けに行くとする」
オットーはまた別の方向へ向かった。
「杖の所有者・山田かよ子さん。あの学舎のお祭り以来の共闘、光栄でした。ではまた別々になりますが、お探しの少年の奪還をお祈り致します」
「かよちゃん、頑張ってね・・・!!」
すみ子達は山口、川村、ヤス太郎、エレーヌにジャンヌと領土の奪還に進んだ。
「杖の所有者よ、またいつか戦おう。あの忌々しい女王がやられて倒された我が好敵もきっと喜んでいる筈だ」
輝虎はそう告げた。
「私は他の者の助太刀に走る。さらばじゃ!」
「私もこの平和の世界を取り返す為に動き続ける。お前らの任務の成功はムハンマドも願っているだろう」
輝虎、サラディンとも別れた。
「じゃ、私達も行くね」
スケッチブックの少女は隆盛、利通と共にかよ子達と別れる。
「・・・私達も行こう!」
かよ子達藤木救出班は本来の目的の為に東の方角へと進んでいくのだった。
(もう杖を盗られるおっちょこちょいなんてしないよ・・・。強くなった杖と一緒にもっと使い熟して藤木君と杉山君を取り返す・・・!!)
本部の管制室。まき子達は朝食を終えて入って来た。
「さて、かよ子達は東の方に向かい直したわね」
「それにしても七つの泉が元に戻ったか」
「七つの泉?」
「この泉は相手の力を貸す夢の泉なのだよ。ただ私利私欲すぎる夢には応えられないのだが」
イマヌエルが説明した。
「おそらくクイーン・ベスやブランデー・ナンは山田かよ子君に杖を泉に浸すように助言をした筈だ。杖は山田かよ子君の望みに応えて強くなっている筈だよ」
「どんなふうに?」
「まあ、連絡を取ってみよう」
イマヌエルがテレパシー能力を使う。
「クイーン・ベス、こちらイマヌエルだ」
『おお、イマヌエル』
「剣や杖の奪還に色々と協力してくれて色々感謝しているよ」
『いえいえ、こちらこそ。今度は杯を取りに行くよ』
「ところで山田かよ子君は七つの泉に杖を浸したのかい?」
『ああ、勿論だ。炎や氷、雷などを出す能力など七つの能力を自在にあつかえるようになったのだ』
「そうか、ありがとう」
そして先代の杖の所有者は娘に無言のエールを送る。
(かよ子、頑張るのよ・・
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