254 七色の泉と杖の新生
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トリア女帝を格闘能力の強化で打ち破った。もしかしたらやってくれるかもしれないわね・・・」
「そうだ、折角杖を取り返せたんだから祝のブランデーでも飲みたいね」
「全く、貴女はブランデーが好きね。『ブランデー・ナン』って名前の通りに・・・。しかし、杖の所有者よ」
「あ、はい!」
「皆に通信機で杖を取り返せたと連絡をしておきなさい。それに疲れているだろう。今日はこの地で休むとよい」
「は、はい!!」
かよ子は通信機を取り出した。
「こちら杖の所有者、山田かよ子。杖を取り返しました!皆、協力ありがとうございます・・・!!」
かよ子は連絡した。
本部の管制室。杖の所有者達が杖を奪還したという報告が届いた。
「よかった、かよ子、よかったわね・・・」
まき子は娘の勝利に涙した。
「うん、これで後は杯を取り返すだけね」
「杯・・・」
先代の杯の所有者が顔を曇らせた。
「安藤さん、落ち込まないでください。きっと取り返せますよ。ウチの娘達が動いてくれてますから」
奈美子が慰めた。
「そうですね・・・」
「兎に角連戦で山田かよ子君も疲れている筈だ」
イマヌエルが通信機で応答する。
「こちらイマヌエル。杖の奪還お疲れ様。かなり疲れただろう。今日はその地で休むといい。食事も用意するよ」
『あ、ありがとうございます・・・』
照れそうに答える杖の所有者の声が聞こえた。
山田かよ子が杖を奪還したという報告は各々にも届いた。
杯の所有者の救出に向かうありやりえの友達の一行はかよ子の連絡を聞いた。
「かよちゃん、杖を取り返したのね」
「かよちゃんってあのりえちゃんが静岡で会ったって子だね」
みゆきが確認した。
「そうみたいね。私はよく知らないけど」
ありは夏に従弟を札幌に呼び出した事を思い出した。
(その時りえちゃんは清水に行ってんだっけ・・・?)
杯の奪還へ向かうゆりは四人の女子高生と共にかよ子の連絡を聞いていた。
「かよちゃん、杖を取り返したのね」
「あのガキか・・・」
鯉沢は本部で会った少女を思い出した。
「あとは私達が杯を取り返す番ね」
ゆり達は杯の在処の捜索を続ける。
平和主義の世界の境界線に守備戦線に立っていたさりや長山達もその連絡を聞いてホッとしていた。
「かよちゃん、良かったね・・・」
「はい、これで藤木君の救出に戻れますね」
そして長山は眼鏡でそのかよ子達を見ていた。
(山田達、喜んでるな・・・。ここで激しく戦ったんだな・・・)
しかし、彼女がいる所から藤木がいると思われる場所から遠ざかっていた。
(山田、これからまた戻るんだね・・・。今度は杖を盗られないでくれよ・・・)
長山はそう願った。
冬田、湘木と共に杖の奪還に協力し
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