第二部 1978年
影の政府
魔都ニューヨーク その3
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、ハイネマンでも、戦略航空機動要塞の研究でもいい」
次に中指を立てると、
「第二に、暗殺業務だから、あらゆる司法手続きから免除される書類が欲しい。
FBIでも、大統領命令でもいい。それが無ければ、話にならん」
ゆっくり、薬指を上げて、
「そして、最後に50メートルを超える大型ロケットが欲しい。BETAがいる星に乗り込む為だ。
サターンVロケット、スペースシャトル、核ミサイルを転用したタイタンロケット。なんでもいい」
と、不敵の笑みを浮かべた。
さしものマサキからの要求に、副大統領が立ち上がり、
「いくら何でも法外すぎる。たしかに君はハイヴ5か所を攻略したが、我々はその実力を知らぬ。
失敗せぬ保証はあるのかね」
毅然としてマサキは、副大統領の方を向き、
「その証として、首領のそっ首をホワイトハウスの前に並べよう」と、大言を吐いた。
そして、秘密任務を受けたマサキ達は、ゼオライマーで、即座にサンフランシスコに転移した。
機体から降りた後、宵闇の街へ繰り出し、現地に居るFBI工作員を頼った。
時計屋と呼ばれる、彼の手引きを得て、堂々と正面から教団本部に侵入した。
無論、有名人のマサキである。簡単に侵入できるはずがない。
手引きした工作員によって拉致された振りをして、幹部たちの前に引き立てられたのだ。
後ろ手に縛られ、教祖の部屋まで行くと、五十路の紳士が、葉巻を燻らせていた。
50センチほどの羽飾りのついたスペイン帽に、紺に白いストライプのズートスーツ。
姿格好から、おそらくメキシコ人と思しき白人男は、マサキをねめつけ、
「君が木原マサキかね。BETA退治をしている衛士の……」
と、言い終わらぬ内に、マサキは、満面に喜色をめぐらせて、
「世界中に、操縦士はごまんといるが、BETAの光線を浴びて、生還したのは、俺ぐらいだろう」
と、言いやり、唖然とするミラーレンズのサングラスをかけた、教祖の顔を見て、
「そんなこの俺に暗殺者を仕立てて殺そうなど、出来る訳がない。
なぜなら、この俺は造物主にして、冥王なのだからな。ハハハハハ」
と、喜色を明らかに、嘯いて見せた。
途端に指導者は、嚇怒し、脇に居る男達に指示を出す。
護衛達は、マサキの両手から紐をほどくと、いきなりねじり上げた。
「ほざけ、この猿公めが」と、指導者は、彼の襟首をつかみ上げる。
そして、歯を食いしばったマサキの顔を、鉄拳で数発、殴りつけ、
「貴様、神になったつもりか」と、言いやった。
拳骨で、口の中が切れ、血を流しながら、
「この木原マサキ、既に神の領域をも超越した。
生命の禁忌も、無限の力も、この手の中に得た。つまり、人の命
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