暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十一話 もう一人の魔法少女   ★
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
めて俺の方を見て、しみじみとそんな事をおっしゃる。
 まあ、執事経験豊富なのでそれは無理もないと思うけど。

「お姉ちゃんが士郎君は貴族の執事の経験もあるから大丈夫とか言ってたけど」
「……貴族って、お伽噺みたい」
「まあ、海外にはまだ残ってるけど……」
「まあ、士郎君ですし」

 すずか、なのは、アリサに加えて、ファリンさんまでありえないって顔でこっち見てる。
 確かに九歳の子供が貴族の執事してましたなんて言って普通はありえないだろう。
 それが普通の反応だ。

「じゃあ、士郎君も座って。
 せっかくのお茶会なんだから」
「だね。さすがにずっと立っていられるのもね」
「そうね。気になるものね」
「了解。どうせなら外に行くか。天気もいいし」

 俺の意見が了承され、庭に移動する。
 そして、俺も椅子に腰かけ、のんびりと談笑する。
 本来ならこんなことしないのだが、全員が顔見知りだし、お姫様方が堅苦しく感じるのは不本意なので特別だ。

 そんなとき魔力を感じた。
 この魔力……ジュエルシードか?
 なのはとユーノも気がついたのだろう。
 キョロキョロし始める。

 さてどうするか。
 下手に動けばアリサやすずかも巻き込みかねない。
 そんなとき、急にユーノが走りだしたのだ。

「ユーノ君!」

 なのはも立ち上がる。
 なるほどそういうことか。

「あらら、ユーノどうかしたの?」
「うん。何か見つけたのかも。ちょっと探してくるね」
「一緒に行こうか?」
「大丈夫、すぐ戻るから待っててね」

 アリサとすずかの心配をよそに奥に駆けていく。
 下手に止めると俺も抜けにくくなるからな。
 今回はなのはを利用させてもらうとしよう。

「では俺も行くか」
「追いかけるの?」

 立ちあがった俺を不思議そうにアリサが見るけど

「なのはは運動音痴だしな。気になるから念のためだよ」
「確かにね。
 なのはとユーノを連れてさっさと戻ってきなさいよ」
「いってらっしゃい」

 すずかとアリサの言葉に軽く手を振りながら奥に向かう。
 しかしこうも樹が多いと裏庭というよりは小規模の森だな。

 さて、これからどうするか。
 さすがにいつもの戦闘用の服は持ってきていない。
 それ以前にわざわざ着替える時間もないだろう。
 となると

「仮面と全身を覆える外套だな」

 大きめな赤竜布を投影し、それを体に纏い、アサシン(ハサン・サッバーハ)の仮面をつける。
 執事服が見えないように外套を纏っている分多少身体を動かしにくいが正体がばれるよりはマシだ。
 樹から樹に飛び移りながらなのは達に追いついた。

 とそれと同時にユーノが結界のようなものを張った
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ