第二話 来訪その一
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第二話 来訪
小鳥はこの時通っている高校で授業を受けていた、清楚な薄いブラウンを基調とした膝までのスカートの制服である。男子は詰襟だがボタンではなくフックで止めている。
授業を受けつつ教室の窓から校庭を見ていた、そこをだった。
黒いショートヘヤで鋭利な大きいが切れ長の目で引き締まった口元に形のいい顎を持つやや小柄な少年が通った、着ているのはその制服である。
その彼を見て小鳥はまさかと思った、そして昼休みにだった。
クラスメイト達にだ、昼食を食堂で終えた後教室に戻ったところで言われた。
「ねえ、三組に転校生来たらしいわよ」
「何でも凄い美形らしいわよ」
「ちょっと小柄だけれどね」
「凄いみたいよ」
「そうなの?」
小鳥はクラスメイト達の言葉に顔を向けた。
「そういえば午前中に校庭を歩いてる子いたけれど」
「そうなの」
「じゃあその子かもね」
「兎に角凄く奇麗な子らしいわよ」
「名前何ていうの?」
小鳥はクラスメイト達に問うた。
「それで」
「ええと、確か司狼君?」
「司狼神威君?」
「何でも沖縄から来たらしいわ」
「ご家族に何かあって」
「間違いないわ」
その名前と沖縄から聞いたと聞いてだった。
小鳥は確信した、それでだった。
すぐに三組に向かった、するとだった。
その三組にはおらず本能的にだった。
校舎の屋上かと思いそこに行くとだった。
そこに彼がいた、屋上のベンチに腕と足を組んで座っていたが。
その彼にだ、小鳥は声をかけた。
「神威ちゃん!?司狼神威ちゃんよね」
「小鳥か」
神威は彼に顔を向けて応えてきた。
「久し振りだな」
「東京に戻って来るって聞いてたけれど」
「確かに戻った」
神威もその通りだと答えた。
「この通りな」
「これからまた仲良くしようね」
小鳥は神威のところに来て話した。
「子供の頃みたいにね」
「俺に関わるな」
神威は憮然として言葉を返した。
「一切な」
「えっ、それって」
「言った通りだ」
不愛想な返事であった、今度は。
「俺には関わるな」
「けれど」
「言った、二度は言わない」
席を立った、そのうえで歩き小鳥と擦れ違って話した。
「いいな」
「そんな・・・・・・」
神威とはそれまでだった、その午後だった。
封真は体育で白い体操服と赤い膝までの半ズボン姿でサッカーの授業を受けた、その神威が歩いていた校庭のグラウンドである。それでだった。
ゴールを決めれとだった。
「おい桃生またか?」
「ゴール突き破ったのか」
「そうしたか」
「済まない、またやった」
封真も申し訳なさそうに応えた。
「手加減を忘れた」
「仕方ないな」
「気を
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