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博士の挑戦状
第一話

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                第一話  天本博士のやんちゃ
 天本破天荒博士はこの時都内の某テレビ局にアポなしでいきなり来た、そのうえでテレビ局のスタッフ達に話した。
「ちょっと番組を借りるぞ」
「げっ、天本博士」
「神戸にいたんじゃないのか」
「それで何言ってんだこの人」
「番組を借りる?」
「そうじゃ、ちょっと言いたいことがある」
 博士はスタッフ達に平然とした顔で述べた。
「全世界に向けてな」
「いや、言いたいことって何だ」
「何を言うつもりだ」
「この博士普通に無茶苦茶だしな」
「常識全然通じないしな」
「人間の常識なぞわしにはプランクトンより小さなことじゃ」
 博士は言い切った。
「何しろわしは二百億歳であるからのう」
「まあ人間じゃないしなこの人」
「そもそもな」
「そのことはわかってるしな」
「人間の常識が通じる筈ないな」
「ではちょっと生番組に出る」
 丁度放送中のそれにというのだ。
「言いたいことを言いにな」
「言ったって聞かないしな」
「この人そうした人だしな」
「駄目だって言ってもそうするしな」
「じゃあもういいか」
「なる様になるな」 
 スタッフの人達はこう言ってだった。
 博士をスルーすることにした、するとだった。
 博士は勝手に生番組に出た、その番組はお昼のワイドショーだったがそこにいたキャスターや出演者も仰天した。
「げっ、天本博士」
「何でこの人来たんだ」
「聞いてないわよ」
「何しに来たんだ」
「さて、ここがよいのう」
 博士はカメラの中央に来て周りを見回して述べた。
「では宣言するか」
「いや、何宣言するんだ」
「また変なことするのか?」
「わざわざテレビまで出て来て」
「番組ジャックして」
「皆の者、わしはこれより科学と魔法の極みを見せる」
 博士は出演者達の声は一切耳に入らず述べた。
「そのうえで好き放題やるぞ」
「あの、それって」
「今まで通りじゃないの?」
 誰もが思った、博士の今の発言を聞いて。


第一話   完


                 2022・10・14
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