253 格闘能力の強化
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レーニンは戦争主義の世界の本部には戻らず、別の地で待機していた。理由は明日催される杯の持ち主の少女と行方不明だった卑怯者の少年の祝言に参加する為である。レーニンはトランシーバーで通信する。
「重信房子、和光晴生と岡本公三をそちらへ離脱させた。だが、ヴィクトリアを見捨ててどうするつもりだ?」
『しかし、私の戦力がこれ以上『向こうの世界』に人質に取られても困ります』
赤軍の長が応答した。
「まあ、あの女はアルバートって奴がいないと結構短気だったそうじゃねえか。俺達にはまだトロツキーやスターリンもいるさ。そいつらもまた使えばいい」
杉山がレーニンにそう呼び掛けた。
「全く、貴様も呑気な奴だ」
レーニンは同化した少年に不服に思いながらも落ち着かせた。
(杖は仮に取られても、兎に角杯のある場所はまだ『奴等』にも突き止められておらん筈だ・・・。だが、場合によっては杖のように見つかるのも時間の問題・・・)
かよ子とまる子の炎の攻撃がヴィクトリア女王を襲う。
「いけえ!!」
「小癪な!!」
ヴィクトリアはまた剣を振るった。光が拡散して爆発が起きる。
「あの者、悪あがきを!!ええい、毘沙門天の能力よ!!」
輝虎が毘沙門天の能力をまた行使させる。
「皆の者、最後の聖戦だ!!」
サラディンも兵達に最後の力を振り絞らせる。爆破攻撃はすみ子の銃が守り抜いた。
「俺達も行くぞ!」
大野達組織「次郎長」、山口達組織「義元」、次郎長一派、そしてジャンヌやエレーヌ、上市や高田、ラクシュミーも動き出す。だが、剣をまた振るうと今度は固い結界がヴィクトリアの膜のように囲み、全てを守る。
「私は、まだ、負けん・・・!!いや、勝つのは私よ!!うおお!!」
ヴィクトリアが最後の力を振り絞った。かよ子とまる子が出した炎の攻撃も全て消してしまう。
「そんな・・・!!」
(折角、杖を取り返せたってのにこのヴィクトリアを倒せないで終わるの・・・。嫌だ、嫌だ・・・!!)
その時、かよ子の杖が震えた。
「ど、どうしたの・・・?!」
杖が青い光を放ってかよ子自身に当たった。
「これは・・・!?」
「山田かよ子、これはヴィクトリアが使用していたように肉体強化の能力かもしれぬ!試してみよ!!」
「う、うん・・・!!」
かよ子はヴィクトリアに接近した。
「愚かな娘め、私に近づこうとは杖を寄こすつもりかしら?」
だが、かよ子はヴィクトリアの結界を拳で叩く。
「えい!」
ヴィクトリアが出した結界にヒビが入った。そのヒビはあっという間に広がり、破壊された。
「何!?この小娘!!」
「今だ!」
ラクシュミーがライフルを発砲した。ヴィクトリアの手首に命中し、剣が手から離れた。
「えい
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