明晰夢
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にその体を崩し、また元に戻っていく。
「はあっ!」
逆に、ウィザードの斬撃は明確な刃となり、美奈都を斬り弾いていく。
写シと呼ばれる刀使の能力が、美奈都へのダメージを肩代わりする。
「いい剣だね!」
美奈都は斬られた肩口を抑えながら、笑みを浮かべる。
「ほらほら。次は?」
「折角だし、どしどしリクエストにお答えしましょうかね」
『ライト プリーズ』
閃光。目潰しとなった光に、美奈都は目をつぶった。
「よし!」
ウィザードはその隙に、攻勢に入る。
だが、目の利かないはずの美奈都は、ウィザードの剣を的確に防御した。
「……驚き通り越して呆れてきたよ」
「そりゃどうも。もう目も慣れてきたよ」
美奈都は目を擦りながら言った。
「さすがに魔法使いを名乗るだけあってトリッキーだね。次はどんなものかな?」
「こんなものだよ」
『チョーイイネ ブリザード サイコー』
水のウィザードの最強技。氷の波動を放つ。
だが。
「おお、冷たいの来たね!」
美奈都は地面に千鳥で斬りつける。切り出したブロックを足蹴りでウィザードへ放つと、ブロックは氷に閉ざされ、そのままウィザードの腕を叩く。
「痛っ!」
「隙あり!」
さらに、攻めてくる美奈都。
ウィザードは距離を取りながら、サファイアとエメラルドを入れ替える。
『ハリケーン プリーズ フー フー フーフー フーフー』
「おお、やっぱり飛べるんだ」
風のウィザードとなり、空中へ回避するウィザードを見上げながら、美奈都は呟いた。
「そりゃ、魔法使いだからね」
ウィザードはさらに、魔法の指輪を使った。
『チョーイイネ サンダー サイコー』
その魔法は、雷鳴。
魔法陣という雷雲より降り注ぐ雷が、神社の境内に容赦なく炸裂していく。
「おお、これはすごいね!」
だが、そういう美奈都は、目まぐるしい動きで雷を回避する。あたかも雷という固形物を避けて通るように、その動きに無駄はない。
「だったら……!」
『エクステンド プリーズ』
攻撃力よりも、範囲を優先するべき。そう判断したウィザードは、体を回転させた。伸縮の魔法により長大な攻撃範囲となった風の斬撃は、コマのように回転しながら美奈都を襲う。
だが、美奈都の表情に不安はない。
襲ってくる風の刃一つ一つを、余さず打ち返していく。
「ほらほら! そろそろこっちからも行くよ!」
美奈都はそう言って、千鳥を持ち直す。
風のウィザードの優位性。それは、機動力と速度。だがそれでも、刀使の速度には敵わない。
何度か打ち合ったウィザードは、ウィザーソードガンの手のオブジェを開
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