明晰夢
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はすでにウィザードの目と鼻の先に迫っていた。
ウィザードは即座にソードガンに仕組まれていた刃を展開し、銃身を立てる。銃から剣となって美奈都へ反撃するが、美奈都はそれを当然受け止める。
「はっ!」
さらに続く、ウィザードの蹴り。体を回転させながらの、美しいとも取れる動き方。
だが美奈都は、いとも簡単にそれを受け流して見せる。さらに、美奈都はそこから千鳥による反撃を開始する。
ウィザードは体勢を立て直し、防御態勢。だが、素早い連撃にどんどんウィザードは追い込まれていく。
「っ!」
ウィザードは、美奈都の攻撃を受け止めることを諦め、飛びのいた。
「すごいな……剣のレベルが違いすぎる……」
「へへっ、ありがとう!」
美奈都は肩に千鳥を当て、満面の笑みを見せた。
ウィザードはホルスターに手を伸ばし、新たな指輪を取り出しながら尋ねた。
「さっきも言ったけど、俺は魔法使いだから。剣以外の攻撃も、してもいいよね?」
「どうぞ?」
美奈都は剣で指しながら答えた。
そして。
『ビッグ プリーズ』
巨大化した剣は、ほんの一か所の弱点を突かれて崩壊し。
『フレイム シューティングストライク』
炎の銃弾はアッサリと切り開かれた。
「ほらほら。本気って、こんなもん?」
美奈都は千鳥を肩にかけながら挑発する。
「じゃあ次は、こっちの番かな?」
刀使の動き、迅位と呼ばれる異能。
その速度は、ウィザードも重々承知している。
すぐ目の前に現れた美奈都。
ウィザードは反射的にウィザーソードガンで応戦するものの、その速度相手では、ウィザードは止まっているも同然。何度もその身を切り裂かれ大きく火花を散らし、ウィザードは倒れた。
「だったら……!」
起き上がりながら、ウィザードは新たな魔法を発動させた。
『ウォーター プリーズ スイ〜スイースイースイ〜』
中腰のウィザードの体を青い魔法陣が通過する。力を落とした代わりに、魔力に秀でる水のウィザードは、新たに指輪を入れ替える。
『バインド プリーズ』
改めて発生した、無数の水の鎖。
「へえ、色々あるんだ、ねっ!」
美奈都は千鳥を一振り。すると、水の鎖は発泡スチロールのごとく粉々になった。
「すごっ……」
ウィザードが舌を巻いている内に、美奈都はまた迫って来る。
水のウィザードは、即、専用魔法を選択した。
『リキッド プリーズ』
発動したのは、液状化の魔法。
まさに言葉通り、ウィザードの体は固体から液体へその姿を変える。液体となれば、当然美奈都の斬撃も通用しない。彼女の斬撃を一つ受けるたびに、ウィザードの液体の体は一時的
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ