第五章
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「負けて負けてな」
「負け続けてね」
「恰好悪い姿を晒さないと」
そうでだければというのだ。
「駄目なんだよ」
「そのうえで最下位にならないとね」
「世の中収まらないんだ」
「私も同感よ」
妹である彼女もだった。
「本当にね」
「全くだよな」
「だって嫌いだから」
実際に嫌悪感を剥き出しにして語った。
「この世で一番ね」
「僕もだよ、巨人は癌細胞だよ」
「この世のね」
「存在しているだけで悪であって」
「本当に悪いことばかりしているからね」
「言うなら北朝鮮だよ」
世襲制の共産主義国家という有り得ない体制であり究極の階級制度に基づく独裁と弾圧の政治を行い軍事にだけ力を注ぎ民を餓えさせている国だというのだ。
「まさに」
「そうよね、巨人は」
「日本の」
「あそこまで悪い存在ね」
「お前も北朝鮮は知ってるだろ」
中学三年生の兄が小学四年生の妹に尋ねた。
「どんな国か」
「私達のクラス皆知ってるわよ」
これが小学生の妹の返事だった。
「それこそね」
「そうだよな」
「もうね」
それこそというのだ。
「漫画とかの悪役みたいな」
「そんな国だな」
「何処かの魔法騎士団の国のね」
「北の国だな」
「そうした国でしょ、あそこ」
「その通りだよ、あそこをまともな国って言ったらな」
それこそというのだ。
「世の中の何処にもだよ」
「おかしな国ないわね」
「あそこがおかしくなかったら」
「何がおかしいか」
「そうだよ」
まさにと言うのだった。
「何処がおかしいか」
「そこまでよね、小学生だってね」
「わかるな」
「テレビでもよく出て来るしね」
北朝鮮という国はというのだ。
「変な行進して」
「将軍様だけ丸々太ってな」
「不細工な軍服着てよ」
そうもしてというのだ。
「あんな国に生まれたらよ」
「阪神ないしな」
「カープもね、食べものもないし」
自由も平等もない。
「人生ガチャって言うけれど」
「北朝鮮に生まれたらな」
「もうそれがね」
それこそというのだ。
「アウトだから」
「それでよね」
「終わりだよ、それでな」
「巨人はその北朝鮮みたいなチームだから」
「逆あれだよ」
ここでこう妹に言った。
「あのチームは」
「最下位になるべきね」
「そう、逆あれよ逆あれよだよ」
岡田監督の言葉を完全に逆に言った。
「まさにね」
「そうよね、私も同感よ」
「それで阪神がだよ」
「あれね」
「それになるんだよ」
「じゃあカープは赤あれね」
千佳はにやりとして言った。
「そして来年はね」
「その赤あれにか」
「なるのよ」
阪神ファンが言うあれではなくというのだ。
「もうね」
「そうなるか」
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